サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

カーボンリムでTLファットホイールを組む

時々、友人から頼まれることがあるのでホイールを組みます。
自分用よりも、圧倒的に友人のための方が多いですね。
たいていは、ハブとリムを持ち込んでもらい、スポーク長の計算から作業開始します。

イメージ 1
自作のERD測定ツールは、今回も無難にそつなく仕事してくれました。
前後同じホイールでも実際のERDは1mm違うので、個別に実測値を使って1輪ごとにERDを求めました。
(気休め程度ですが、前後同じリムで組む場合、実測重量が軽い方を後輪にします)
イメージ 3
(このツールの作り方は、2年ちょっと前のコチラの記事を参照してくださいな)

今回のスペックはファット好きにはたまらない内容でしたね!
イメージ 2

ハブ:HOPE Pro4 Fatsno  F 150mm, R 170mm
リム:NEXTIE カーボン 外幅65mm 32H
スポーク:Pillar PSR #14 ブラック 
ニップル:SAPIM ブラスニップル ブラック
プレップ:ホイールスミス
リムテープ:WTB
タイヤ:TERRENE WAZIA 26×4.0
バルブ:Stan's
シーラント:Stan's

オーナー様と話し合い、バイクの特性と体重と乗り方を加味して、質実剛健の方針を取り、スポークやニップルは私のおすすめをチョイスしてみました。

スポークが揃えば、あとは神経を集中して組み上げていくだけです。

まずは、スポークの先端で傷をつけないためのマスキング処理。
イメージ 4
(伸縮性があって、曲面にも貼りやすいビニテを使います)

ニップルはラスペネ漬け
イメージ 5

スポークにはホイールスミスのプレップを
イメージ 6

プレップを乾燥させている時間に、「最近の新品ハブのグリスはどうなっているのかな?」と後学のためにと思ってHOPEハブを開けてみました。
イメージ 16
予想に反して、HOPE特有の濃紺のグリスではなく、ねっちょりとたっぷりと薄黄色の
グリスでした。これはこれでなんらかの改善がなされた結果だと思うので、今回は慣らしが終わるまで、このグリスで様子を見ることにして元に戻しました。

さて、今回の幅広ハブのために、ParkTool TS-2.2のオプションパーツも追加しました。TS-2 EX.2 というアダプターです。
これで、200mmまでのスルーシャフトハブも組み上げられます。
イメージ 7

このリム、本当に精度が素晴らしくって、縦横の誤差0.2mm、テンションも1目盛りまでの範囲で収まることができました。

イメージ 8

次にリムテープの貼り付けですが、リムセンターの「凹」くぼみが深いので、
伸縮性の無いWTBのリムテープは全て面接着は不可能。
それでも、シワにならないようにセンターを出しながらピーーンと貼っていきます。
イメージ 9

次に、バルブホールのための穴開けのために、
細い丸棒ヤスリの先端をガスコンロの炎で炙って、、、
イメージ 10

冷めないうちに、「ジュ」って溶かして真円の穴を開けます。
イメージ 11

以前まではキリで穴あけしてましたが、溶かした方が切り屑も無くキレイに真円が開くので、この方法にしてます。(リムを焦がさないのが鉄則)

バルブよりも小さい穴です。バルブナットで締め込んで行くので
きつすぎるくらいで十分。
イメージ 12

次に、新品のタイヤを仮付けです。
イメージ 13
とにかく、全周にわたってビードを外側に寄せるのがコツ。
指の皮がめくれる手前?まで頑張ってビードを引っ張ります
今回のリムとタイヤは両方ともTL(チューブレス)レディ対応です。
なので、タイヤはリムとキツキツな状態があるべき姿。

指でできるだけ外側にビードを寄せたら、あとはフロアポンプ
イメージ 14
一回のポンピングで送り出す量が多い、FATタイヤ専用のTOPEAK社のJoe Blow FATがイイ仕事をしてくれます。

ほとんどのチューブレスレディタイヤなら、このポンプでノーシーラントの状態でもビードが上がってしまいます。(ダメな時だけエアコンプレッサー使います)

イメージ 15

前後輪とも、一発でビード上げ完了すると、
「自分を褒めてあげたい」と思うのであります!
いやいや、タイヤとリムの相性に感謝ですね。

あとは、バルブコアを外して、適量のシーラントを注入。再度エアを2Barまで入れて、エア漏れ音がなくなるまで、タイヤをシェイク!

2日たってもエア漏れ・シーラント漏れも無いことを確認し、オーナー様への納品を待つのみ!

今回は、超ワイドなファットバイク専用ハブだったので、ギアードなのにスポークの長さが左右で1mmのみ。(前後とも)
まるでSSハブのような組み心地で、左右のテンションもごくわずかでしたので、実に気持ちの良いホイール組み作業でした。

皆様の応援クリックがモチベーションにつながります!
イメージ 12
↑こちらのURLをクリック
今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました!