サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

これを待ってた!携帯式チェーンカッターの真打 TOPEAK CHAIN MASTER PRO

うぉ! やるな!!って思ったのが、昨年のマルイの新製品内覧会でした。
チェーンツール=チェーンカッターのことです。


まずは、この小さく薄く細長い形状に驚きました。

チェーンカッターというと、チェーンからチェーンピンを抜く為に、グルグルとハンドルを回してピンを押し出す必要もあり、各社がハンドル部をいかにコンパクトにまとめるかをアイディアを注力する部分でもありますが、

一見して、この新製品にはどこにハンドルがあるのかわからないほどでした。
画像説明を参考にして、実物を手に取りクルっと見渡すと「なるほど!」と唸るアイディアが!

ハンドルとなる4mmのアーレンキーが見事に収納されており、使用時に取り外しハンドルとして使う構造になってました。



実は、私。チェーンカッターに関してはシンプルに2点だけ気にしているのであります。

1) ハンドル部や、持ち手部分など、突起物がないか?
2) 全体的に大きくないか?


さて、どうしてこの2点なのか?
過去の経験(失敗含む)を振り返ってみたいと思います。

 


1. それまで使ってきた携帯チェーンカッターとは?

私が自転車を趣味として始めた80年代後半、最初はフロントシングルの6段変速からスタートして、パーツと専用工具を買ってきて7段化して喜び、さらにフロントもWにして一気に14段になった時が喜びのピークだった気がします。古い話でごめんなさい。
その頃、バイトして買ったのがSHIMANOの携帯チェーンカッターでした。

ネットで拾った画像ですが、おそらくコレ TL-CN21
携帯用ではあるものの、チェーンカットすることはあまり多くなかったので、コレ一個で日常の組み立てもツーリングの携帯用にも、なんだかんだと15年ぐらいはコレで済ませてきました。

しかし、このツールは折りたたみこともできず、ハンドル部も突起物となり得る形状で、いかんせんズシっと重いのは否めないところ。
また、チェーンプレートの中間部分にハマる金属部が欠けてしまい、まっすぐにピンが刺さらなくなり修理できず廃棄となりました。
もう少し、軽いものはないのか探したところ、出会ったのがコイツでした。

PARK TOOL  CT-5です!
筐体と持ち手が薄くなり、重量もかなり軽くなったと思いました。
コレもしばらく使っていましたが、、、

こちらも、ハンドル部は棒状で突起形状になってしまいます。
タイヤレバー、チューブ、チェーンツール、予備小物をひとまとめに携行する自分には、どうしてもチューブを突起物から守る必要がありました。

その為、このチェーンカッターをラップでグルグル巻きにしました。

ところが、王滝100km参戦などで長時間で走行していると振動と摩擦で簡単にラップが破れておりました。
まだ、この突起が悪さをしてチューブに穴を開けるという最悪の事態はないのですが、できる限りこのようなリスクは避けたいというのが本音。

 


2. TOPEAK CHAIN MASTER PROとは!

 

そんな思いをしていた矢先、前述のTOPEAK CHAIN MASTER PROに出会ってしまったのでした。

2023年10月の新製品内覧会後、発売を待ちに待って2024年1月初旬の発売日早々に発注・納品に至りました。

TOPEAK CHAIN MASTER PRO  税抜き3,600円
(1/12時点では、まだ新製品のためなのか、まだ国内のTOPEAKの公式サイトには掲載しておらず)

前述の2品に比べて、ハンドル部らしきものが見当たらないとってもコンパクトな筐体にグサッと刺されます。

中身はこんな感じ!
TOPEAKのミニツールには標準装備となる専用ケースもあります!!(コレ重要)

チェーンリンクは付属しておりませんが、このように内臓しておくことがいいですね。

本国の公式サイトからの転載の画像ですが、チェーンフックまであるのが実に珍しいですね。
コレは出先でのトラブルでも落ち着いてチェーンカット作業ができそうです。

実際の重量は、ケースなし単体で48g、ケースとチェーンリンク込みだと56gという超軽量級でした。ちなみに前述のPARK TOOLは78g

カタログ掲載のスペックはこんな感じ




3. さっそく使ってみた!


今までのチェーンカッターと大きく違うのが、

まぁまぁ、バラバラにしてから使い始めないといけないぞ!

ってことですが、まるで組み木パズルのように分解するのが難しかった!!!
これは説明書見ないとわからんぞってことで、言語不要の図解マニュアルをしっかりと確認しました!


まだつづきます!




複雑なのか?覚えられるか?と、一瞬思いましたが、
「頭でわからないなら手で覚えるのみだ」

テスト用のチェーンで1回実践すれば覚えられました。

チェーンプレートの中間に位置ぎめのためのプレートは存在してませんが、チェーンをピンを押し出すニードルはしっかりと押し出せました。
十分に実用できるツールであることはわかりましたが、自分ならこうした方がいいなと思う改善点や注意点を次項に挙げていきます。


4. 改善点&注意点

メーカーが満を持して発表した最新の自信作にいきなり改善点や注意点というのは、なんだかおこがましいので言葉を訂正したいところですが、あえて正直に書きます。

 

A.ツールのパーツを無くしてはいけないぞ!

バラバラになるチェーンカッターというのは自分にとっては初めてなので、正直驚いたのですが、携帯式のチェーンカッターが出番になるのは、主に出先でのチェーントラブル。つまり、路面は砂、土、草、雪など過酷なシチュエーションであります。
だから、もしチェーンカッターの出番になった時には、このツールを使うにあたって


「スモールパーツが路面に落ちても、発見しやすいように工夫する」

→グランドシートがわりになるような、バンダナや手ぬぐいなどの上で作業する。
→落としても見つけやすい明るいフラット地面の上で作業する。

ま、念には念を入れてってことです。


B.付属4mmアーレンキーを手持ちのツールに変えて効率UP!

 

このチェーンカッターには付属の4mmアーレンキーをハンドルとして使うのですが、硬いチェーンピンを押し出すにはちょいと役不足。いや、できなくもないのですが、素手でやるとかなり指が痛いです。

 

そこで、常時携行している4mmヘックスを持つツールを使うのです!

 

私は、最近ではもっぱらequiptのSardineという携帯ツールを装備してます。
これにより、付属ツールのアーレンキーでは回転半径は45mmだったのが、Sardineによって85mmと延長され、テコの原理で驚くほどスムーズにピンを押し出すことができました。


C.磁石なくす前に接着固定しておこう!


これは自分がイケナイのですが、このツールの開封直後、勝手がわからないうちに、ゴチャゴチャといじっていたら、小さな丸い部品がポロっと落ちてしまいました。

何か、隠しコマンドなのかと思って無理やりにいじったせいですが、この銀色の小さな部品は、強力磁石となっていて付属のアーレンキーをピタッと密着して本体に固定させる機能があるので、決して失くしてはいけません。
なので、万能ボンドで磁石を接着して補修しておきました。
もしも、同様にやらかしてしまったユーザーはあらかじめ接着しておくことをお勧めします。

 

 

5.バイクに積載した時の安心感

 

 

本投稿の冒頭に、チェーンカッターに求める二つの条件を挙げました。

1) ハンドル部や、持ち手部分など、突起物がないか?
2) 全体的に大きくないか?

この2点が合致しているものかを最後に検証しましょうか。

私のツール&チューブキットはこんな感じになりました。

中身は左側から
・ブルーのゴム手袋
・白いのはウエス(2枚)、 この上でチェーンツールを使えば部品も見やすい
・黄色のはミシュランのタイヤレバー(2枚)
・ラップされているのはタイヤチューブ(35〜45c用)
・黒いのはWolftooth チェーンリンクプライヤー
・ソフトケースに入ったTOPEAK CHAIN MASTER PRO

これをWolftooth  TekLiteロールトップバッグ(ミニ)に詰めて、バイクの重心の低いところに搭載

これだけのギヤを積んでも、この小さなスペースに搭載可能なんですよね!
突起が無くスリムでコンパクトなだけでなくソフトケース付きなので、チューブに隣り合わせになっても安心!

ここまで書いておいてアレなんですが、
実はチェーンカッターを出先で使うのって、5年に1回あるかないかなんです。
それぐらい、頻度の少ないツールなんですが、やっぱり持っていると安心するんですよね〜。仮に自分のバイクでなくても、一緒に走った仲間がチェーントラブルに遭遇というのはあるかもしれません。そのためにも安心を携行するのが私の走り方です。


〜今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

シューズカバーは適材適温+α の時代へ

2024年、新年一発目の投稿となりますが、本当は昨年の11月ぐらいに書こう書こうと思いつつ、少し温めてしまいました。(シューズカバーだけに)

遡ること3ヶ月以上前、まだ残暑も感じられる暖かい秋の頃。
冬が終わりかけるオーストラリアから、ご当地ブランド「Cycology」の冬シーズン用のニューアイテムが入荷したということで、出来立てのシューズカバーを入手しました。

左側:Velo Tatoo Cycling Shoe Covers
右側:Life Behinds Bars Cycling Shoe Covers  (ともにCycology 定価4500円)

私も何度か行ったことあるオーストラリアは、地域差もありますが基本的にあまり寒くない国。なのでこのプロダクトも厳冬期用ではなく、秋から春先の3シーズン用の使いやすい素材感でした。
ここ10年近くで集めてきた他社製品もいくつか揃ってしまったので、改めてシューズカバーをいろんな角度で考えてみよかなと。

 

 

 


A. シューズカバーをする5つの理由


今サラ感が強すぎて、タイトルにするのもおこがましい。。。
そもそもシューズにカバーを付けようと思ったのは、こんな理由からだろうと、これまで必要に迫られて購入してきた時の記憶を遡りながら考えてみました。



1.寒さをしのぎたい
秋も終わりかけ、そろそろ冬モードのジャージやジャケットが必要になってくると、指先の寒さをしのぐならば、指切りグローブ→長指グローブ→防風素材グローブ→耐風保温グローブとグローブの厚さや保温性を変えて対応します。

つま先も同様。夏用の通気性の良いシューズでは、つま先が冷え切ってしまうので、シューズカバーを付けて対策するのが昔からの王道スタイル。
もちろん、シューズカバーで対応できない低い温度域では、ウィンター用シューズを使いますが、やはり軽くてペダリングしやすい夏用シューズ+カバーという運用はアリ中のアリ!!!

2. 防水して快適さを守る

多少の小雨でも快適に走りたい時があります。まぁ本当に暑い夏期ならば濡れたとしても気温が高く、すぐに乾くからカバーは不要ですが、そうでない時期に足元が濡れるというのはジメジメして不快になるので、できる限りサラっと快適でありたい。そんな時のためにシューズカバーは機能しますね。
ただし、ザーザー雨の本降り状態で長時間走ると、シューズカバーの上から水が浸水してくるので、+防水パンツなどの対策が必要となります。

3. 泥・砂などの異物の混入を防ぐ

オフロード走行時に跳ね上がる砂や小石、草木など、これらがシューズ内に入り込んで、不快や激痛になることもあります。小石や草木が入って痛い場合、走行中止してシューズを脱いで異物を除去することは、誰しもあるはず。
シューズカバーはもちろん、異物混入を防ぐためのゲイターというプロダクトもあるくらいです。レースなど降りていられないココ一番という状況ではカバーは有効なのかもしれません。

4. ファッションコーディネイト

おそらくシューズカバーの存在をはっきりとさせたのはツール・ド・フランスのような自転車大国のステージレースではないでしょうか?華やかな彩りのチームジャージに一体感のあるコーディネイトでまとまったシューズカバー。雨対策というよりシューズの表面の空気抵抗を抑えるためとも言えますが、あれは視覚的にも影響度大きかったですね。Ave30kmにも満たない自分ですので、空気抵抗の低減というよりあえてファッションという意味合いで表現しますのでご了承を。

5. 被視認性の向上

上記4とかなり近い意味合いですが、昨今はネオンイエローやネオンピンクなどビビッドな色合いが増えてきましたね。10年前は地味な黒が主流だった気がしますが、ポップな差し色で主張するオシャレなRaphaが人気を博してきたことで、地味目なオッサンライダーにもポップな色使いをする人がどんどん増えたのはとっても良いことだと思います。昔のド派手なトッププロチームのチームジャージを着るチャレンジ精神は、オシャレ路線に変遷してきたのかもしれませんね。

また、派手な色使いだけでなく、反射素材を使用して夜間ライドに有効な被視認性もググッと向上しているのも、安全走行には奏功することでしょう。

B. 個人所有のシューズカバーたち

こんなことを書き連ねている自分ですが、前項のようなシューズカバーの目的をバランスよく考えて買ったことは一度もなかったです。これまでに買ったモノたちは、その時々に必要な購買欲求・理由があったのでしょう。ちなみに合わせるシューズは主にSHIMANO RX8 グラベル用シューズでサイズはEU43 27.2cmです。

 

1) mont-bell サイクルフットカバー (ハーフ)

つま先と足の甲部分だけのカバーで、どうしても冷える時にシューズを脱がずに、シューズの上から追加装着できるタイプ。GORE-TEX INFINIUMという防風・透湿性に優れた素材。ただし、、、黒いスリッパを履いているように見える。(サイズ:S/M)

Blue Lug製のティッシュケースに入れて携行できるサイズ感は◎。ケース込みで80g


2) mont-bell サイクルレインシューズカバー (フル)


GORETEXのような防水透湿性素材を使用したフルカバータイプ。
これは、もうどうしても雨走行しないといけない時に必要に迫られて買ったもの。
伸縮性は少しあるもののピタッとすることもなく、現場検証に立ち入る捜査官のような存在感。見た目よりも機能一辺倒なビジュアル。(サイズ:S)

 

3) PEARL IZUMI  ウインドブレーク プリントシューズカバー

自分の中では一番分厚い、耐風性・保温性の高いシューズカバー。
公式サイトによると5度まで対応とのこと。靴底のラバープロテクションもしっかりしている。PEARL IZUMIという信頼ブランドではあるが、最近ではRaphaとかCycologyとかPas Normal Studioを着ることが多い自分には、ちょっと浮いた感があるのは否定できない。(個人的な感想です)これだけはMTBシューズに合わせるため少し大きめのL

4) Ostroy Shoe Covers

2,3年前、ついシャレのつもりのような軽いノリで買ってしまった。NY生まれのItaly生産のサイクアパレルブランドのOstroy。NYってだけで買ったが、これが中華のパクリブランドでアリエクで売っていたら買わなかっただろう。(なんというミーハーな理由じゃ!)
見た目は、まんまコンバース! サイズはL/XL

通気性抜群で、防水性なし。つまり見せるためだけという割り切り!
意外と勇気がいるのと、薄い生地で耐久性は低そうなので、使用頻度は極レア。
今、公式サイトを覗いてみると画像はあるものの売ってない??
ちなみに、過去には4パターンもあったみたい。(本家のC社に訴えられたのか??)



5) Cycology Shoe Covers

そして、今回手に入れたのがポップでアートで唯一無二感たっぷりのデザイン多めのCycology。なんと6パターンカラバリがあって、23〜31.5cmまでを3サイズで対応。私はサイズMでぴったりでした。
ツルツルしたビニール素材に見えますが、こう見えて伸縮性もあって、裏起毛で程よく暖かく、体感では7、8度ぐらいの外気温から十分に機能してくれる中々のスグレモノでした。

 

C.  実走後の主観による5点評価

ここで、上記Bの5つのシューズカバーをAの5大理由を評価軸にして、レーダーチャートを作ってみました。ハイ、とっても主観が入ってます。スミマセン。
IPhoneのアプリでチャチャっと作ったチャートです。

 

 

D. シューズカバーに何を求めるか


使いたい目的、求める機能、ファッション性をどこまで追求するかにもよりますが、適温の温度域や、防水対策としてのものと、被視認性やファッション性も求めるかで、かなり点数に差がつくのは言うまでもありません。

が、

予想外に、Cycologyがファッション性だけでなく、機能面でもなかなか使いやすいのであります。これまでシューズカバーというのは、雨や低温といった普段とは違う厳しめの状況で使うがために、機能優先だったとは思いますが、サイクリングにもファッション性やユニークさが求められている時代になってきたのではないかなと。

本投稿では、自分の所有してきたシューズカバーを比較して、振り返ってみましたが、次の投稿では、最高得点をマークしたCycologyのシューズカバーにフォーカスして、使用感や、外観などのインプレッションを綴る予定です。

441gのリビング TiNYテーブルの圧倒的な機動性と佇まい

いやはや、TiNY Tableの人気がものすごいようだ!
私も発売直後に手にしたにもかかわらず、Instagramでほんの少ししか発信ができていなかった。

私の場合、バイクパッキングで自転車に積載して移動するスタイルがメイン。
何でもかんでも道具をUL(Ultra Light)にしなくてはいけないっていう志向はなくて、なにかを軽量にする代わりに、少し贅沢なモノを持ち出し、結果として上質な気分に満たされる。例えば、テーブルや椅子を軽量化して、食材をステーキにしたりクラフトビールを持参するとかね!
そのバランスを楽しむのがバイクパッキングの醍醐味の一つだと思う。



そのためにも、ちゃんと使えるULなグッズを厳選するのがマスト。
以下の3点で、サルサ野郎的考察をしてみたい

 

1. 大事なのは重量よりも積載時の大きさだ


このテーブルを作ってくれたPep cyclesの海老根さんは、このテーブルを作るに当たって、何十もの試作品を作ってはテストして、試行錯誤を重ねたのでしょう。
彼自身の細やかで繊細な性格だからこそ、このテーブルにはいくつものアイディアがぎっしりと詰まっている。そのうちの一つがコレ。

テーブルの4本の脚のうち2枚ずつに重ねて、一枚の天板の上に互い違いに並べる。

まるで鳥のクチバシに見える凸を、対称する脚の凹みに嵌めることで
4本の脚がガッツリと組み合わされるのが美しい。


もう一つの天板を重ねて、付属のベルトで挟み込む

この際、天板の窪んだ部分にベルトが位置することで、ベルト自体もずれない。
また、バックルもシンプルな一枚の板形状なので厚みも少ない。
たった一本のベルトで固定されることで、真ん中に挟まれた脚は全くずれずに中にきちんと収納されるのだ! 海老根さんのデザイン学と機能性の融合がすごい!

なんと、たった4mmの薄さ。Bicycle Club別冊のあの付録のテーブルよりも1mm薄い!
ゴムバンドではないので、旅先で切れることもなく長期使用にも耐久性あり!

コレで、たった170×95×4 mmという大きさ(薄さ)を実現。
蝶番や複雑な組み立て構造では実現できない積載容積となった。
もちろん、バンドで強力に固定されているので、ガチャガチャと脚が暴れることも皆無だ。



2. 積載の自由度が高いこと


バイクパッキングというのは、狭義の意味だとすると、「なるべくキャリアやラックを使わず、自転車に直接つけたバッグ類に積載する」のが主流とされている。

もちろん、キャリアやラックを使ってはいけないなんというルールもない。ただ、輪行する際に、どうしてもラック類は輪行積載には難しい局面もあるのも事実。また金属のラックがないことでより軽量になるのがメリットだ。

さて、なんでこのような「ラック・キャリア」のことを述べたかというと、テーブルという平たくて大きい面を持つ荷物は、ラックやキャリアが無いと積載しにくいってこと。

ところがだ!

前述の通り、積載容積の小ささが奏功して、いろんなバッグに積載できるのがエライ!

例えば、コチラ
Apiduraのバックカントリーサドルパック サイズは4.5Lだ

従来の折りたたみテーブルは、よほどのULで小型サイズでない限り、全長20cmは下らない。よくあるA4サイズクラスだと、最長28cmぐらいにもなる。
そうなると、この手のコンパクトなバッグには積載できるテーブルは限られてくる。
もちろん、TiNY Tableはすっぽりと底面、もしくは側面にも収まる。

え、まさか???と思い、
もっと小さいサドルバッグにも挑戦!
Revelate Designs Shrew なんとたったの2Lサイズ

コレには入らないだろうと思ったが杞憂だった。。。

側面にジャストサイズ。
実は、コレにアレとアレとアレも入る。(詳しくは後述で)
 
もちろん、もう少し広い面積を持つフレームバッグなら、全く問題無い
コチラはasobitogearのCubicle Pep cycles用フレームバッグと全く同じサイズ

左側面の薄型ポケットに忍ばせてみたが、全く問題なくまるでオーダーメイドしたかのようなジャストフィット。

フレームバッグは、トップチューブが水平に近いクロスバイクロードバイクには大変相性の良い平形バッグなので、よほど高さが低すぎない限りほとんどのフレームバッグに積載可能だろう。

さて、ここで何が言いたいのかというと、
この手の大きさのフレームバッグが積載できない、トップチューブがスローピングしたMTBや、ロードバイクでも、身長の低い方のための小さいフレームには、サドルバッグ一つあれば、テーブルを持ち出せるよってこと。
どんな自転車、どんなサイズのフレームにも、簡単にテーブルを持ち出せるようになったことが革命的なのだ。
(バッグパックスタイルにして背中に背負えばいいじゃんというツッコミもあるが、真夏の炎天下になるべく背負いたくない事情も考慮)


 

 

3. 佇まいの良さは、鑑賞と感動に値する

 

と、名言を吐いたのは、アウトドア系作家のC.Wニコルか?いや開高健だったか?
それともホーボージュンだったか、という冗談はさておき

道具は使われているときにこそ、その美しさの本領が発揮される。

その使い方を見てみよう。

1) ULTRA LIGHTの代表格
EVERNEW Ti 400FDとTiフーボー、BelmontのチタンTi トレールカップ280

400FDの中にTiフーボー入れて、その内側にBelmontマグをスタッキングしてもカラカラと干渉音ないって知ってた?その中にアルストとUL五徳の入れることでウルトラシンデレラフィットの完成系

2) ULTRA LIGHTの優等生パッケージ EVERNEW Ti Mug 500 Stove Set 

もはや多くの説明はいらない、黄金のパッケージはコレ
アルミテーブルなので、アルストを直接おいても全く問題なし。
テーブルの長い穴は箸置きに流用するのは、TiNYテーブルのお約束だ!

3) スモールメスティンとシェラカップのバランス

無理に、TR-210のレギュラーメスティン(1.5合)を載せるのはオーバースペックだ。
ここは、1合炊き専用のスモールメスティン(DAISO製)でバランスを図ろう。

4) コレぞ、オソトビールの極み 

缶ビールを開けてそのままグビっとでは、もったいないオバケがでる。
木陰の下、ハーフパイントのグラスに注げば、どんなビールでも3倍美味い(シャア専用
ちなみに、このガラス製のビールグラスを安全に持ち出すには専用のバッグがある。

asobitogear グラスケース カラーはオーダーしてフレームバッグとお揃いで!

なにかを軽量にする代わりに、少し贅沢なモノを と言った好事例がコレね。



長文駄文のブログにも関わらず、ここまでおつきあいいただき感謝。
最後の最後に、パッキングしたギアはコチラ

 

テーブル、椅子(座布団)、クッキングウェア一式、レジャーシート(タイベック製)

これらの基本的なリビングセットが全部でたったの441g
あとは、必要に応じて水、食料、グラス、ビールなどを用途に応じて持ち出せばよいだけ

それが、全てこのサイズに収まる!

さぁ、もうテーブルなしの生活とはおさらば。
これからは、Bike & カフェ、Bike & ヌードル、Bike & ランチ、Bike & Beerと、機動性と佇まいの世界に浸ろうではないか!


光る!光るぞ!ヘルメットが光るんだ!

この「サルサ野郎」ブログでは、何年か周期的にヘルメットのことを書いてきた。

振り返ったみた。


2015年7月、インターマックスからMETの一般サポートライダーになったことから考察っぽいことが始まる。
2018年1月、Urgeのヘルメットにペイントしたり、自作のバイザー作ってたら、色々なメリットが見えてきた。この記事が国内代理店様が翻訳してフランス本国の開発チームに伝わってたいそう喜んでもらえたらしい。その後、Urgeのヘルメットのアンバサダーとして何個か使わせてもらっていて、いまでもMTBのバイザー付きヘルメットはUrgeだ。
2022年10月、主に舗装路用、グラベル用として最新機能であるMIPS SPHERICALを搭載したBELLのトップモデル「XR SPHERICAL」を着用し始める。

そして、2023年。
今年はヘルメット着用の努力義務化スタートという、努力なんだか義務なんだかよくわからないけど、より多くの人がヘルメットを見つめ直す年になった。

ガッツリなレースやツーリングはもちろんヘルメットは義務とかいうより、全く当然なこととして着用しているが、街乗りの時、ちょっとコンビニまで、ちょっと近所に行くだけって時に着用しているかっていうと、BELL XRのようなレーシーに見えるものは、普段着とも相性が悪い気がして。。。ヘルメットを被らない時もあるといえばある。

 

そんな思いでモヤモヤしていたときに、前述のUrgeの代理店、「Salone del Monte」さんから、こんな素晴らしいヘルメットはどう??って、嬉しすぎるご提案がやって来た!

それが、Urge S-TRAIL だ!
まずは、公式サイトの画像をそのまま貼っておく。

今時な流行りのエアロでもないし、キノコみたいなボワっと膨らむわけでもない、奇をてらわないオーソドックスなスタイルに、キャップのバイザーを組み合わせることで、ストリート的な香りがして前後に長いシュッとしたスタイルになるのに好感が持てた。
無難なんだけど、どこかセンスがあって、派手なグラフィックやカラーはないので、街の中の普段着にもぴったりマッチするぞ。

 

そして、我が家に5個目となるUrge製ヘルメットがやって来た!

Urge S-TRAIL  REFLECTO 16,390円(税込)
公式サイト 

NEW 新製品 S-TRAIL (Sトレイル) 16,390円(税込) - URGE bike ヘルメット / URGE snow ヘルメット / Focale44 / LEON BIKE

頭サイズ59cmの自分には、S/Mサイズでぴったり。

このヘルメット、最大の特徴が!!!!

ヘルメット全体に反射素材の塗料が吹き付けられていて、全体が反射して光る!

しかも、バイザーはもっと鮮明に光る! (地の色はグレー)


薄暗い街中で、車のライトが当たるときに、より多く反射して光るというのが良い!

早速、街中にてテスト
歩道のガードレールの支柱にヘルメットをおいてみた。

まずは、ライトが照らされていない状態で撮影


次に、ライトに照らされた状態
光れ!と祈りながらライトのスイッチをONにして撮影


もちろん、リアにも赤いライトをつけるのが最も有効だが、赤いライトは時として町の風景に馴染みすぎて目立たないことも。

できるだけ、運転中の車のドライバーに視認してもらうためには、

 

・大きな表面積で照射する
・できるだけ高い場所で光る

というのは、正しい理論だと思う。
その昔、ヘルメットに鬼の形相のように反射テープを貼って「鬼カスタム」をした自分が言うんだから多分正しい。

そして、もうお気づきになっただろうか。

アジャスターベルトの丸いダイヤルには赤LEDライトが内臓している。
ナイトライドには必須なリアライトが最初から最適な位置にあるのが嬉しい!

もう、全く隙がない。

USB充電ではなく、ボタン型電池で、電池の交換には小さいプラスドライバーが必要という煩わしさがあるが、交換式電池の方が外出先で電池が消耗した時に交換さえすればよいというメリットもある。ダイヤル全体がスイッチになっていて点灯と点滅の2パターンが選べる。

重量は、バイザー付きなのに、意外と軽い289g

公式サイトでは312gとあるが、おそらくL/XLサイズの重量なのかもしれない。


MIPSなどの高機能は省略されているが、その分コストが抑えられていて、導入ハードルが低い16,390円という価格は、街乗りヘルメットとしてはベストマッチ

横から見ても、帽体が大きくないのでキノコ頭にならない。
普段着で似合って、被視認性が抜群のヘルメット
これからは、普段着乗りにはコイツが相棒となるね。

Cycology 新作ビブショーツをインプレテスト

 


1. Cycologyと自分の出会い

2,3年前のこと。大勢の方とカブるのが苦手な自分にとって、こんなのあるよって友人から紹介され、ビビビってキテしまってからCycologyというオーストラリアのブランドのサイクルアパレルを使ってます。
日本にも正規代理店が2020年に設立されているので、もうご存知の方も増えてきたかと思いますが、

ハッキリ言って派手です。(笑

派手というか、本国の代表自身がアーティストさんでありバイクを愛するライダーでもあるので、他社とは一線を画したアート志向があるのが特徴ですね。
そのアートにも、幾何学的なもの、スカル(ドクロ)をモチーフとしたもの、一見するとTATOOみたいな細かいデザイン、DNA、天使、花柄、ストリートアート、宗教だったり民族的だったりと、かなり多くのデザインパターンがあるので、全部ではなくてもどれかに刺さるものがあるかもしれませんね。

Cycology Japan 公式サイトをチラッと見て見て!

https://www.cycology.jp/

Instagramには、国内外のCycologyファンの画像も多数

https://www.instagram.com/cycology_japan/



サイクルジャージだけでなく、ソックス、グローブ、キャップ、アームカバー、バーテープ、Tシャツなど、かなり多くのグッズを揃えているので、好みのデザインだけちょっとずつ揃えていたら、いつの間にか全身Cycologyになっちゃうことも。まぁ、自分としてはあまり縛られずに、その日の気分で複数ブランドをミックスして着ていたりしてます。


そんなわけでCycologyファンの自分ですが、縁があって今年4月に行われたサイクルモード東京でも、Cycologyブースで2日間で6回行われたファッションショーのMCも担当する大役をいただきました。

2. Cycologyの新作ビブショーツがやって来た

さて、そんな自分に、「ショート丈ビブショーツ新作ができたのでインプレしてみて」と、嬉しい任務が!
実は冬季シーズンでは、同社のロング丈ビブショーツは既に2シーズン履いていて、適切な保温性、着心地の良さと程よいレングスの長さ、高品質なパッドには惚れ惚れしていたものの、同社のショート丈ビブショーツは試しておりませんでした。
なぜかというと、太ももの外側にポケットがある他社製品(=Ostroy社製)を愛用していてサイドポケットの有用性に大いに満足していており、あえて買い足す理由には弱かったから。

そんなポケット重視派の自分に、わざわざインプレを依頼されてきたのは、
なんと、Cycologyもサイドポケットを導入したというから!
そりゃもう俄然興味津々でテストしますよ!!!


3. ビブショーツを履いてみた

開封の儀とか、履いてすぐにブツ撮り撮影したとか、そういうのは忘れましたが走っている時の画像で紹介します。
着用したのは、Sサイズ(ウエスト32-34インチ)、色はネイビー
都心部中心に50km、ヒルクライムイベントで40km、河原ダートを45kmと、3回に分けていろんなシチュエーションで試してきました。

1) 同社のグラベルシャツと合わせてみた



2)サイクルアドベンチャーツアーin南アルプスでは撮影スタッフとして 


(CycologyではなくSigrの半袖ジャージと色味を合わせてみたかった)

3) 河原グラベルライドにて、同社のグラベルシャツと合わせて


4. 本題のインプレ

やっと本題に入リマス。すいません、いつも前置きが長くて。
履いてから気づいた順に、項目ごとに述べていきます。
各項目には5点満点で星の数を表記して行こうかと。


1) パッド ★★★★
標準的な肉厚のパッド。ノギスで測定した厚さは15mm。対してOstroyの方が1,2mm分厚い感じ。 パッドは厚ければいいというわけではない。
ヘタリが少なく適度な弾力があることと、長時間ライドした時の皮膚の炎症を如何に軽減してくれるかだと思うが、これは個人的な観測ではパールイズミと変わらない品質と言っていい。

下着なし、クリームなしで履いたけれど、この時期でも蒸れも少なく快適だった。


2) 丈の滑り止めゴム ★★★★★
極めて良い!!!!
滑り止め部分は35mmとしっかりと十分な幅があり、伸縮性にとても優れていて締め付けられて窮屈なことにもならず、脱いだ後も充血するような痕も残らない。
一日中のロングライドでもズレることがなくいのはストレスフリー。
何より、自分が一番気に入ったのは、肌のカブレが発生しなかったこと。これは個人差のあることかもしれないが、Ostroyやパールイズミではかぶれることがあったので、圧倒的な差が出てしまったところ。

3) 着圧 ★★★★★
これもフィット感によるところなので、ライダーの骨格は太さによる部分が多いが、国産ブランドよりも少し大きめの同社のSサイズは非常にフィット感が良かった。
サイズ感というよりも、もしかすると生地の特徴かもしれない。
他社よりもほんの少し厚めでしっかりした水着のよう。それなのに極めてしなやかな伸縮性があるので、フィットはしていても動きを制限することはしない。
何より、嬉しいのは、、、、生地が非常に柔軟に伸びてくれるので、トイレで男性の小用時に便利。他社よりも明らかに伸びやすいのであの時の動作が非常にやりやすかった。お腹も腰も包んでくれるようなサポート感もあり冷えにも強そうに思えた。

4) サドルとの相性 ★★★★
愛用しているTNi製のサドルの表面は合成皮革だと思われるが、全く問題なし。
滑りすぎることもなく、決めたいところで定位置をキープできるのも良い。
パッドがデカ過ぎず、後方に長過ぎたりしないのでサドルに引っかかることもなかった。

5) サイドポケット ★★★★★



サイドポケットがあるだけで評価は高いと履く前から思っていたが、いい意味で予想を超えた作りだった。。。
なんと、他社(Ostroy)と違ってポケット生地が、本体の生地と同じ厚さなのだ!
私の知る限り、Ostroyだけでなく他のブランドのサイドポケットはそのほとんどが、ポケット生地だけは透けるような薄いメッシュ生地でできている。
これ、分厚いと何がいいのか?っていうと、
本体と同じ、ヌメッとした滑りやすい生地なので、ポケットにスマホを入れたり出したりするのがスムーズに動作ができるってこと。メッシュ生地の場合、抵抗が強くどうしても引っかかることがあったのは否めない。また、ポケットが透けないっていうのも実は利点かもしれない。中に入れるものは、スマホや財布だけでなく鼻かんだ後のティッシュゴミとか、女性の場合は生理用品など、他人には見られたくない場合もあったりする。生地が厚いが30度以上の天候でも取り立ててその部分だけが暑いってことはなかった。

また、ポケットの深さも重要。
長すぎると、一番下に潜ってしまい取り出すのに難儀になることがあったが、CycologyのポケットはOstroyに比べると入り口が低いため、少し浅めにできているようで、スマホが下がりすぎることがなかった。

6) 実は背面にもポケットが! ★★★★

なんと、背面にもポケットあるんですよ。これは珍しい!

(本国の公式サイトより転載)

入り口が斜めになっているので、手を入れやすい形状なんだけど、普通のジャージだとジャージの中に収まってしまうので使いづらいかもしれない。
でもね、さすがCycologyだなって思いました。

同社のグラベルシャツを着た時の相性がバッチリなんですわ。
グラベルシャツは一般的なサイクルジャージのようにピッタリではなく、ひらひらした丈なので、めくりやすくポケットへのアクセスがやりやすかったんです。

と、ビブショーツのインプレに3000文字を軽くオーバーしてしまいましたが(笑
総じて予想をはるかに超えて評価高めになりました。
ポケットは純レース派には不要かもしれませんが、ライド中にサプリの包み紙などを入れたりするのもいいんですからね。
ポケット重要視派には選択候補の一つしていい存在だと自信を持ってオススメします。
国内では7月末に販売開始される予定だそうです。

明日もコレ着てライドして着ま〜す!









 

バイクラ7月号付録のバックパックを使ってみた

自転車雑誌にかかわらず、特にBEPALなどのアウトドア雑誌では付録目当てに買ってきた経験が多めの自分。
本日2023/5/19発売のBicycle Club7月号を手にしてみると、これは色々と考察して多くの人にシェアしたくなると思わせる付録が付いてきた。

それが、こちら

「ロールアップバックパック」である。
では、サルサ野郎の考察スタート

 

 

1. 付録付きの雑誌を買う・買わないの基準




個人的な主観もあるので、絶対的法則ではないが、自分なりの雑誌を買う基準はこうだ。

①  何がなんでも買い揃える雑誌  <買う>
②  読みたい内容 & 付録の良さ普通 <買う>
③  特に内容に興味ない & 付録に期待できそう  <買う>
④  特に内容に興味ない & 付録への期待未知 <迷う> 
⑤  特に内容に興味ない& 付録への期待なし <買わない>

 

多くの人が経験したこともあるかと思うけど、①、②は買っても後悔しない。
ただ、③の場合で期待したんだけど使ってみたら期待値より低かったことが多い。
④の場合だと、おそらく買わないのだろうけど、他人のインプレで評価が高い場合にのみ自費で買ってみるというケースがある。

さて、今回の場合どうだろう?
特集がヒルクライムとある。正直言うと突き詰めるほどハマったことがない領域なのでそんなに読みたいわけではないが、「ミニベロ自転車ライフ」は22ページと言うボリュームのある記事であること、ミニベロと旅の組み合わせは文句なくやってみたいことなので、読みたいコンテンツ。そして今月号から連載が始まるuncle rinneの記事は初回から読みたい筆頭の記事。
と言うわけで、上記の基準でいくと②の感じ。

⑤の印象を持たれた方には今回は残念だけど、③、④の気持ちの方も含め、どうか記事を進んで読んで欲しい。

2. ロールアップバックパックとはなんぞや?

 

巷で流行っている「開封の儀」みたいなのはハショる。

P.4にこの付録の説明が掲載されているので、そこから抜粋すると

「上部がロールクロージャーになったサブリュック」とあり用途の例が

①ツーリング帰りのお土産入れ
②バイク&キャンプの食材買い出し
③普段の買い物にも
輪行時に外したバッグ類やヘルメットバッグとしても

気が利いてるじゃないか!
①から③については、かなりの実践経験があり多様に使ってきた自分であったが、④の目的もあるとは。こういうのはやったことがある人でないと思いつかないこと。
バイクにバッグ類を積載したまま輪行をしていると、あまりの重さに背負った肩が死ぬことがある。特にヘビーなサドルバッグを外すことを正としてきている自分にはこうしたアイディアはツボを押してくれる。
そんな用途を満たしてくれるバッグとは一体どんなものなのか、詳細を見ていこう。

 


3. サイズと重量

開けてみると、これは想像していたより大きいぞって思う人が8割ぐらいになりそう。
それぐらい大きい。
説明にはサイズの記載がないので、実測したサイズであるが、
ロールアップを伸ばしたサイズでいうと、
縦50×横32×マチ12cmもある。
もちろん、ロールアップして使うので、縦の寸法は40cmぐらいまでが妥当であろう。
最大で15Lの容量とのこと。確かに大きめのサドルバッグ、またはヘルメットなどはスッポリ余裕で入るサイズだ。お米なら3kg入りがしっかり収まるであろう。
重量は実測83gだった。

畳んでみると手のひらに収まるサイズになる。

ただし、くるくると丸めても収納バッグやベルトは付属しないので古チューブを再利用した輪ゴムでまとめた。
このサイズなら、レジ袋の代わりに市販されている買い物用ナイロン製バッグとしても良いサイズ感と言えるかな。いや少し大きめか?
丸めたサイズは、実測で縦10×横6×奥行6cmに収まった。



4. 他社の同等製品との比較


実は、この手のサブバッグは数年かけてチマチマと集めてきた。
実際に、旅先での買い物やバイクパッキングでの食料の買い出しにはなくてはならない存在なので、用途に応じて買い揃えてきたのだ。

1) MASH パッカブルバックパック   ¥4,180
自分が一番最初に買ったのがこちら。

store.bluelug.comA4サイズのBicycle Club本誌とのサイズ比較

カタログ値のサイズは、
縦42×横30×マチ11cm
収納時は実測で縦11×横9×奥行5cm

重量は実測54g!とても軽い!
生地も薄く、開閉はジッパー式、ベルトはショルダー二本かけだが、15mmの幅の薄くて細いベルトなので、積載重量がかさむと肩への食い込みが痛くなるので、長距離ライドではあまり重量物を運べない。

 

2) APIDURA パッカブルサコッシュ ¥5,470
もう少し小さ目のものも欲しくなったので、次に買い足したのがこちら

 

www.alternative-bikes.com

正確に言えば、バックパックではなくサコッシュとなるので、比較するには同社の「パッカブルバックパック」が正しい比較なのだが、持ってないので議論できず。
ただ、このサコッシュは、前傾になっても本体が前にやってこないための補助ベルトが付いていて、前面からみると「人」っていう字に見えるよう3点の固定方法で結構安定して使える。

縦24×横35cm (マチ記載なし)
収納時は縦8×横7×奥行4.5cm

重量は58gと、MASHとほぼ同等と言えるが収納時はかなり小さい

ちなみに、同社のパッカブルバックパック(¥7,490)は、

縦40×横30cm (マチ記載なし)
収納時は縦8.5×横10.5cm

重量は105g
生地は薄いが、ショルダーベルトの幅が4cmくらいありそうで背負い心地は優れていそう。

 


5. パッカブルバッグに重要な点とは


今日一で言いたい最重要となることだと思う。

自分が優先順位をつけるポイントは3つ

1) 畳んだ時にどれほど小さく軽くなるか!

APIDURA製が生地も薄く、容積も少ないので、小さい上ではNo.1だが、
正直言って、ここまで小さければどれも50歩100歩の差に感じる。
フレームバッグにサクっとしまうサイズとしてみても、どれも合格点な大きさと言える。重量はBC製83g、MASH54g、APIDURA58g 

2) 容積は大きい方が使える

一言で言うと「大は小を兼ねる」
もちろん収納時の大きさがゲンコツ二つ分もあっては本末転倒なので、20Lの大きさになったりしては背負い過ぎであろう。目的が逸れてしまう。
BC製の15Lサイズは今までの自分所有の中では最大クラス。期待値がアガル!

3) 入れやすさ
この3つを比べるならば、ロールアップするBC製のバッグはダントツで入れやすい。
次点はAPIDURAだが、マジックテープの蓋式なので、パンパンに入れると溢れてしまうので、積載容量は7割ぐらいに抑えないとこぼれるリスクもある。
最下位となってしまったMASH。簡易なジッパー方式だが、暗い場所では開口部そのものがややわかりにくく、アシンメトリーな開口部のジッパーを開閉する動作がもたつく時がある。

さて、ここまで考察してみると
どれも一長一短はあるものの、付録のくせにBC製バッグがなかなか使いやすいことに気づく。

よし、それならばと近所に買い物に出かけて実践データを集めるぞ!



6. 使ってみた

ちょうどニトリで買いたいものがあったのでお買い物をしてきた。
この中には、夏用のスリッパ、皮むきピーラー、まな板が入っている。

積載重量はそれほど重くないが、余裕だ!快適だ!

決して高級素材でない一般的なベルトだが、幅が26mmもある少し厚めのベルトは背負っていて食い込むことがない!
MASH、APIDURAは15mm幅のベルトなので、1.73倍も幅が違うとこんなにも快適度が上がるのは背負ってみないと気づかないポイントだった。

この手の買い物バッグは、
「サッと出せてサッと使ってサッとしまう」のが粋なのだ。

収納袋がないことが唯一残念な点ではあるが、まとめるには輪ゴム一本で代用可能。
サッと使うという点においては、ロールアップ構造は入れたり出したりするのに最適といえよう。
これが、雑誌本体+付録で税込1,870円で手に入るなら、持っておいて損はしないはず。

7. 雑誌を買うということ

「本誌に読みたい中身ガ〜」とか「ULじゃない〜」とか色々とおっしゃりたい方もこの世には存在するけど、そういう細ことをいう方向けのプロダクトではない。
神付録と賞賛されるにはまだ時間が必要だが、出先で買い物をする頻度の高い自分はこれを常用するのは間違いない。

雑誌で育ったきた自分には、「へぇ〜この記事、意外とタメになったわ!」と発見がある紙媒体が好きだ。
ちなみに、ヒルクライムにはあまり興味が沸いてなかった自分だけど、先月のサイクルモードで一緒にお仕事した妖怪ツケマツゲさんが特集記事に掲載されていてなんだか親近感。
いつかライドもご一緒したいなと胸を膨らましながら、7月号を読みふけるのであった。

バイクパッキングでも最適ラインをガッツリ走る3つの秘策

4月の最初の週末、毎年恒例となっている房総バイクパッキングの旅に行ってきた。
もう4回くらい同じ場所だけど、全く飽きることのない素敵なロケーション。
楽しいメンバーと快適な天候に恵まれ、100点満点の最高のキャンプツーリングとなった。

 


0. はじめに


さて、冒頭からいきなりだけど、
私はバイクパッキングフル装備でのライドでもオフロードでは、

「気分はMTBのごとく、おいしいラインを読みながら、限界85%の走破を楽しみたい派」である。

どういうことかというと、
ゆっくりのんびりではなく、ある程度のスピードとコーナーのラインを見極めてライドそのものも我慢することなく楽しみたいってこと。

じゃ、バイクパッキングではなく、荷物をほとんど積まないで走ればいいじゃん!と自分でツッコミを入れたくなるが、いやいや宿泊スタイルのキャンプ旅も大大大好きなので両立できるスタイルを検討し実践して見た。


それが、今回のスタイルである。


では、ガッツリと走りを楽しむための装備とはなんぞやってことで本題に入ろう。
自分が思う優先順位が高い順で述べていくこととする。

1. 荷物をギュギュギュッと確実にバイクに固定する!

一般的に言えば、荷物を減らして軽量化するっていうのが物理的にも精神衛生的にも正しい。まぁ、それは言わずもがななので、それを前提にした上できっちりとやるべきことは、積載した荷物を確実固定することが肝要だということ。

今回の荷物で、バッグ単体で一番重かったのがサドルバッグ

Revelate Designs スパインロック・サドルバッグ
同社の中でも最大クラスの16Lという巨大サイズだが、サドルのシートレールに専用の固定金具で固定する方法を採用しており、上下左右に揺れることが理論上ない。
もちろん、「ギュギュギュッと」するために、バッグ内部には隙間が無いように前方へとどんどん詰めていき、バッグ内部で荷物が暴れる余白を残さないようにしている。そのためバッグ全体が圧縮され大きな硬い塊になる。

この一番高い位置に存在するサドルバッグが確実固定できずに、ブラブラする状態で走ると、重心が揺られて、コーナーの最中にグラつき、思わぬところでハンドルが取られコントロールをミスするという悪循環にみまわれる。もともとWhatineedはこの揺れることを避けたくて自家製パーツを作り出すことから始まったので、どんなバッグを付けようと揺れを抑制することには人一倍気を付けている。

また、ここまで重量級になるとシートクランプの締め付けにも気を配りたい。

WOLFTOOTHのシートクランプの上に、もう一つクランプがある。
BBB社「ポスト・フィックス」というシートポストがずり落ちないためのパーツだ。
実は、以前シートクイックタイプのレバー型クランプを使っていたのだが、固定強度が不足したのか、重さに負けてズルズルと下がってきたことがあって、たったの5g増&1000円以下でできるこの対策品に飛びついて試してみたところ、この手のトラブルは皆無となった。
シートクランプの固定力+ポストフィックスの固定力で安心感倍増。

次に、揺れに弱いのはハンドルバーバッグではなかろうか?
こちらも一工夫を加えてみた。

このネオンイエローのハンドルバーバッグはasobitogear 製のプロトタイプ。
生地の素材はX-Pacに裏生地が付いているシンプルな構造で、ハンドルバー2箇所、ヘッドチューブ1箇所の合計3箇所をベルトで固定するという、ハンドルバーバッグの固定法として極めて標準的な固定方法なのだが、これだと、バッグがハンドルバーの下に吊り下げられた状態でブラブラと揺れてしまう。
このバッグには、テントポール、ペグ、シュラフマット、アルコール燃料ボトル、などが入っているが硬くて重いものもあるので、振動でシェイクされると直接ハンドリングに影響してしまう。
そこで、見ての通り、オレンジ色のベルト Voile Strapでハンドルバーと一緒に荷物全体を一周して固定する方法を取った。
この手のベルトでは圧倒的な信頼度、耐久性を誇るVoile。やや硬めのベルトが実にいい仕事をしてくれて、自分史上「最も揺れない仕様」の功労賞をあげたいくらい。
Voileは長さが色々あるので、バッグに合わせた長すぎないちょうど良いものを選ぶのが良い。

次にフロントフォーク積載
まずは、右側から。

こちらは、 PVC素材の防水バッグに、防寒用のダウンウェア上下セットが入っている。2Lしかない容量なのに、カッチカチになるくらいギュギュギュって詰めたのでVoile Strapでしっかりと結んでも画像の通りパンパンな状態。
荷物に隠れて見えにくいが、マウントにはWolftooth カーゴケージ を初採用している。平たいものから円柱形状のものまでマウントするのに都合が良い。


次にフォークの左側の積載

こちらの中身はテント。Paagoworks のNINJA TENTだ。
標準付属の収納袋ではなく、ARAI テントのトレックライズ0用の収納袋に詰め替えてあり、フライ、本体、グランドシートの3つをこの中に収めてある。実は見た目以上に軽い。マウントには、Problem Solvers社のBOW TIE STRAP ANCHOR KITを採用。テントは少し長尺ものなので、フォークの3穴ダボのうち最長の距離が取れる位置に取りけてある。

フォークは上下左右に激しくシェイクされる積載位置の筆頭なので荷物は重すぎず、デカすぎず。マウントも必要最低限のものを選ぶのが重要かなと。もちろん緩まない・切れない耐久性の高いベルトはマストで。

 

 

2. タイヤは太く・しなやか・ハイグリップで!


路面状況がわかっているツーリングの場合、タイヤ選びはグッとラクに決定できる。
今回も何度も訪れたルートなので、ダートの荒れ具合もわかっている。結構ガレガレのところもあるのだ。

撮るの忘れたけど、落石も多く、大きな轍もたっぷりあるのが特徴。

こんなコンディションで本領を発揮してくれたのがこちら

Rene HERSE Hurricane Ridge 700×42c 
国内での取り扱いがスタートしたばかりの、対パンク性能が高いEnduranceケージを採用したモデル。同社のブロックパターンタイヤの中でも中程度の幅。

しなやかな乗り心地を実現したく、Panaracerのシーラントでチューブレス仕様とした。チューブよりもパンクリスクは低く、何よりタイヤ本来のケーシングのしなやかさを活かせる。走りのクオリティを上げるならチューブレスが本質的だろうと。

 

3. 走りたいラインを躊躇なく走るならフェンダーだー!

 

上記の1も2も今までに何度も試してきたことなので、自分にとって新鮮味のある策ではないのだけど、前後のフルフェンダーをフル装備のバイクパッキングライドで試すのは今回が初めて。

そのフェンダーがこちら!

フェンダー作りには定評度・信頼度抜群のTOPEAK。

ちょうど、国内で発売されたばかりの、テトラフェンダーG1&G2セットという製品。
重量は前後セットで実測で520g。(決して軽いとは言えない)

なんと同社はフェンダーだけで30種類以上もラインナップしている。

勘定してみたら、私にとっては同社でこのフェンダーは5つ目にあたった。
TOPEAKの特徴は全体的にいうと、「極端に軽量とは言えないが、とにかくユーザー目線にたった使いやすさと質実剛健さだと思う。この製品も検討に検討を重ねた考慮点があり、他社製品よりも組み付けた後の剛性が高い。


このテトラフェンダーシリーズには、グラベル用のG1&G2の他に、ロード用のR1&R2セット、MTB用のM1&M2セットが存在する。わかりやすい商品名だこと!!

650〜700c、32〜50cというタイヤ外径に対応するG1&G2の特徴は、カタログから言葉を借用するが、集約するとこの2点に尽きる

⑴インジェクションによる二重成型プラスチック + エンジニアリング グレード ポリマー製ステー

⑵べルクロテープでフレームに巻き付けた後に、テンショナーによりフレームにしっかりと固定

段差の激しい林道を走ってわかったことだが、⑴の特徴でもある正常進化した材質の恩恵が大きかった。一言でいうと以前の同社のフェンダーよりもシナリが少ない。
材質の向上、リブの形状、ステーの位置などいろんな改善点が奏功して、組み付け後のバタつきが他の樹脂系フェンダーに比べるととてもしっかりしているといえる。

ここまで剛性の良さを強調するには訳がある。バタつきが多いとフェンダーが上下してタイヤと接触するリスクが増えるからだ。
以前、ペラペラの軽量な簡易フェンダーをリアに装着した際に、フェンダーの上下動が激しくなってタイヤに巻き込んで止まってしまったトラブルがあった。
フェンダーのせいで走れないなんて本末転倒なことはもうコリゴリなのだ。

⑵の特徴はもっと画期的だ。同社の中でもこの構造を採用したのは初めてなのかも。それぐらい新発明な固定方法と言える。


www.youtube.com

動画にある通り、2.5mmヘックスレンチでテンションボルトを時計方向に回すとベルトが固定されている位置が引き上げられ、ベルトはさらにテンションを高める構造。

ベルトもフレームと接触する面がゴムのような滑りにくい材質で厚みもしっかりある。
太いフレームにも適応するようにベルト長は長いが自分のフレームに合わせてカットするのが良いだろう。


※ただし、確実な取り付けを行うために注意点も
私は700×42cという対応範囲内のタイヤを使ったが、タイヤとフェンダーのクリアランスはギリギリになりやすい。取り付け位置はできるだけタイヤと離して取り付けることが正義。そうすれば上下の振動が激しくなってもタイヤと接触はしないはず!

さて、何でここまでフェンダーを熱く語ったかというと、
実は、今回走った林道も、あちこちに泥水溜まりがあったから。

大きな水溜りがある場合、当然減速するが、泥はねを最小限にするならばかなり減速したり、泥水が少ないラインをじっくり探すが、最悪、バイクから降りて歩くことになる。

もちろん、そうした安全走行も悪いことではない。
しかし、勾配のキツイ上り斜面ではラインを選ぶことも難しい場合もあり、良好なコンディションのラインを強引に選択しようすると、立ちゴケすることだってある。

そこで、泥はねを気にしなくて良いフェンダーの登場ってわけだ。

今回のツーリングは私を入れて総勢8人のメンバーだったが、フルフェンダーを装着したのは私だけだった。

結果として、泥はね汚れは最小限に、そして泥や水を気にせずラインを選べるというストレスの少ない走りが実現できた満足感がバカでかかった。

バイクはこの通り、全体的には泥はねはあるが、フレームバッグ、サドルバッグ、ボトルはほとんど汚れなし。もちろん顔にも泥はねなし。
ちなみに、フロントのフェンダーは長いように見えるが、絶妙な高さがあってシューズとフェンダーが干渉することがなかった。


おかげで、必要最低限しか持たないウェアも汚れることがなく二日目のライドも快適。
一般的には雨天時でのライドでも水はねが少ないのがフェンダーの最大メリットだが、晴天であっても山の中は湧き水だらけ。私の行く林道ではどんな天気でも泥泥ゾーンが100%存在する。
だから、フェンダーは汚したくない人、泥はねを気にせず快速ラインを楽しみたい人には500gの増量はメリットが多いのだ!

以上、
1) 積載物はギュギュっと確実固定で
2) 路面に合わせて太くしなやかなタイヤを
3) 泥はねを気にしたくないならフェンダー

と3原則を実践したことで、バイクパッキング装備でもオフロードライドが1.8倍楽しくなった自分。
もちろん、飛ばし過ぎは厳禁。
限界の85%ぐらいで楽しむための秘策なのであった。

最後まで駄文に目を通してくれた皆様、ありがとうございます。
たまに、考察系記事書くので許してください。