これを待ってた!携帯式チェーンカッターの真打 TOPEAK CHAIN MASTER PRO
うぉ! やるな!!って思ったのが、昨年のマルイの新製品内覧会でした。
チェーンツール=チェーンカッターのことです。
まずは、この小さく薄く細長い形状に驚きました。
チェーンカッターというと、チェーンからチェーンピンを抜く為に、グルグルとハンドルを回してピンを押し出す必要もあり、各社がハンドル部をいかにコンパクトにまとめるかをアイディアを注力する部分でもありますが、
一見して、この新製品にはどこにハンドルがあるのかわからないほどでした。
画像説明を参考にして、実物を手に取りクルっと見渡すと「なるほど!」と唸るアイディアが!
ハンドルとなる4mmのアーレンキーが見事に収納されており、使用時に取り外しハンドルとして使う構造になってました。
実は、私。チェーンカッターに関してはシンプルに2点だけ気にしているのであります。
1) ハンドル部や、持ち手部分など、突起物がないか?
2) 全体的に大きくないか?
さて、どうしてこの2点なのか?
過去の経験(失敗含む)を振り返ってみたいと思います。
1. それまで使ってきた携帯チェーンカッターとは?
私が自転車を趣味として始めた80年代後半、最初はフロントシングルの6段変速からスタートして、パーツと専用工具を買ってきて7段化して喜び、さらにフロントもWにして一気に14段になった時が喜びのピークだった気がします。古い話でごめんなさい。
その頃、バイトして買ったのがSHIMANOの携帯チェーンカッターでした。
ネットで拾った画像ですが、おそらくコレ TL-CN21
携帯用ではあるものの、チェーンカットすることはあまり多くなかったので、コレ一個で日常の組み立てもツーリングの携帯用にも、なんだかんだと15年ぐらいはコレで済ませてきました。
しかし、このツールは折りたたみこともできず、ハンドル部も突起物となり得る形状で、いかんせんズシっと重いのは否めないところ。
また、チェーンプレートの中間部分にハマる金属部が欠けてしまい、まっすぐにピンが刺さらなくなり修理できず廃棄となりました。
もう少し、軽いものはないのか探したところ、出会ったのがコイツでした。
PARK TOOL CT-5です!
筐体と持ち手が薄くなり、重量もかなり軽くなったと思いました。
コレもしばらく使っていましたが、、、
こちらも、ハンドル部は棒状で突起形状になってしまいます。
タイヤレバー、チューブ、チェーンツール、予備小物をひとまとめに携行する自分には、どうしてもチューブを突起物から守る必要がありました。
その為、このチェーンカッターをラップでグルグル巻きにしました。
ところが、王滝100km参戦などで長時間で走行していると振動と摩擦で簡単にラップが破れておりました。
まだ、この突起が悪さをしてチューブに穴を開けるという最悪の事態はないのですが、できる限りこのようなリスクは避けたいというのが本音。
2. TOPEAK CHAIN MASTER PROとは!
そんな思いをしていた矢先、前述のTOPEAK CHAIN MASTER PROに出会ってしまったのでした。
2023年10月の新製品内覧会後、発売を待ちに待って2024年1月初旬の発売日早々に発注・納品に至りました。
TOPEAK CHAIN MASTER PRO 税抜き3,600円
(1/12時点では、まだ新製品のためなのか、まだ国内のTOPEAKの公式サイトには掲載しておらず)
前述の2品に比べて、ハンドル部らしきものが見当たらないとってもコンパクトな筐体にグサッと刺されます。
中身はこんな感じ!
TOPEAKのミニツールには標準装備となる専用ケースもあります!!(コレ重要)
チェーンリンクは付属しておりませんが、このように内臓しておくことがいいですね。
本国の公式サイトからの転載の画像ですが、チェーンフックまであるのが実に珍しいですね。
コレは出先でのトラブルでも落ち着いてチェーンカット作業ができそうです。
実際の重量は、ケースなし単体で48g、ケースとチェーンリンク込みだと56gという超軽量級でした。ちなみに前述のPARK TOOLは78g
カタログ掲載のスペックはこんな感じ
3. さっそく使ってみた!
今までのチェーンカッターと大きく違うのが、
まぁまぁ、バラバラにしてから使い始めないといけないぞ!
ってことですが、まるで組み木パズルのように分解するのが難しかった!!!
これは説明書見ないとわからんぞってことで、言語不要の図解マニュアルをしっかりと確認しました!
まだつづきます!
複雑なのか?覚えられるか?と、一瞬思いましたが、
「頭でわからないなら手で覚えるのみだ」
テスト用のチェーンで1回実践すれば覚えられました。
チェーンプレートの中間に位置ぎめのためのプレートは存在してませんが、チェーンをピンを押し出すニードルはしっかりと押し出せました。
十分に実用できるツールであることはわかりましたが、自分ならこうした方がいいなと思う改善点や注意点を次項に挙げていきます。
4. 改善点&注意点
メーカーが満を持して発表した最新の自信作にいきなり改善点や注意点というのは、なんだかおこがましいので言葉を訂正したいところですが、あえて正直に書きます。
A.ツールのパーツを無くしてはいけないぞ!
バラバラになるチェーンカッターというのは自分にとっては初めてなので、正直驚いたのですが、携帯式のチェーンカッターが出番になるのは、主に出先でのチェーントラブル。つまり、路面は砂、土、草、雪など過酷なシチュエーションであります。
だから、もしチェーンカッターの出番になった時には、このツールを使うにあたって
「スモールパーツが路面に落ちても、発見しやすいように工夫する」
→グランドシートがわりになるような、バンダナや手ぬぐいなどの上で作業する。
→落としても見つけやすい明るいフラット地面の上で作業する。
ま、念には念を入れてってことです。
B.付属4mmアーレンキーを手持ちのツールに変えて効率UP!
このチェーンカッターには付属の4mmアーレンキーをハンドルとして使うのですが、硬いチェーンピンを押し出すにはちょいと役不足。いや、できなくもないのですが、素手でやるとかなり指が痛いです。
そこで、常時携行している4mmヘックスを持つツールを使うのです!
私は、最近ではもっぱらequiptのSardineという携帯ツールを装備してます。
これにより、付属ツールのアーレンキーでは回転半径は45mmだったのが、Sardineによって85mmと延長され、テコの原理で驚くほどスムーズにピンを押し出すことができました。
C.磁石なくす前に接着固定しておこう!
これは自分がイケナイのですが、このツールの開封直後、勝手がわからないうちに、ゴチャゴチャといじっていたら、小さな丸い部品がポロっと落ちてしまいました。
何か、隠しコマンドなのかと思って無理やりにいじったせいですが、この銀色の小さな部品は、強力磁石となっていて付属のアーレンキーをピタッと密着して本体に固定させる機能があるので、決して失くしてはいけません。
なので、万能ボンドで磁石を接着して補修しておきました。
もしも、同様にやらかしてしまったユーザーはあらかじめ接着しておくことをお勧めします。
5.バイクに積載した時の安心感
本投稿の冒頭に、チェーンカッターに求める二つの条件を挙げました。
1) ハンドル部や、持ち手部分など、突起物がないか?
2) 全体的に大きくないか?
この2点が合致しているものかを最後に検証しましょうか。
私のツール&チューブキットはこんな感じになりました。
中身は左側から
・ブルーのゴム手袋
・白いのはウエス(2枚)、 この上でチェーンツールを使えば部品も見やすい
・黄色のはミシュランのタイヤレバー(2枚)
・ラップされているのはタイヤチューブ(35〜45c用)
・黒いのはWolftooth チェーンリンクプライヤー
・ソフトケースに入ったTOPEAK CHAIN MASTER PRO
これをWolftooth TekLiteロールトップバッグ(ミニ)に詰めて、バイクの重心の低いところに搭載
これだけのギヤを積んでも、この小さなスペースに搭載可能なんですよね!
突起が無くスリムでコンパクトなだけでなくソフトケース付きなので、チューブに隣り合わせになっても安心!
ここまで書いておいてアレなんですが、
実はチェーンカッターを出先で使うのって、5年に1回あるかないかなんです。
それぐらい、頻度の少ないツールなんですが、やっぱり持っていると安心するんですよね〜。仮に自分のバイクでなくても、一緒に走った仲間がチェーントラブルに遭遇というのはあるかもしれません。そのためにも安心を携行するのが私の走り方です。
〜今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!