サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

441gのリビング TiNYテーブルの圧倒的な機動性と佇まい

いやはや、TiNY Tableの人気がものすごいようだ!
私も発売直後に手にしたにもかかわらず、Instagramでほんの少ししか発信ができていなかった。

私の場合、バイクパッキングで自転車に積載して移動するスタイルがメイン。
何でもかんでも道具をUL(Ultra Light)にしなくてはいけないっていう志向はなくて、なにかを軽量にする代わりに、少し贅沢なモノを持ち出し、結果として上質な気分に満たされる。例えば、テーブルや椅子を軽量化して、食材をステーキにしたりクラフトビールを持参するとかね!
そのバランスを楽しむのがバイクパッキングの醍醐味の一つだと思う。



そのためにも、ちゃんと使えるULなグッズを厳選するのがマスト。
以下の3点で、サルサ野郎的考察をしてみたい

 

1. 大事なのは重量よりも積載時の大きさだ


このテーブルを作ってくれたPep cyclesの海老根さんは、このテーブルを作るに当たって、何十もの試作品を作ってはテストして、試行錯誤を重ねたのでしょう。
彼自身の細やかで繊細な性格だからこそ、このテーブルにはいくつものアイディアがぎっしりと詰まっている。そのうちの一つがコレ。

テーブルの4本の脚のうち2枚ずつに重ねて、一枚の天板の上に互い違いに並べる。

まるで鳥のクチバシに見える凸を、対称する脚の凹みに嵌めることで
4本の脚がガッツリと組み合わされるのが美しい。


もう一つの天板を重ねて、付属のベルトで挟み込む

この際、天板の窪んだ部分にベルトが位置することで、ベルト自体もずれない。
また、バックルもシンプルな一枚の板形状なので厚みも少ない。
たった一本のベルトで固定されることで、真ん中に挟まれた脚は全くずれずに中にきちんと収納されるのだ! 海老根さんのデザイン学と機能性の融合がすごい!

なんと、たった4mmの薄さ。Bicycle Club別冊のあの付録のテーブルよりも1mm薄い!
ゴムバンドではないので、旅先で切れることもなく長期使用にも耐久性あり!

コレで、たった170×95×4 mmという大きさ(薄さ)を実現。
蝶番や複雑な組み立て構造では実現できない積載容積となった。
もちろん、バンドで強力に固定されているので、ガチャガチャと脚が暴れることも皆無だ。



2. 積載の自由度が高いこと


バイクパッキングというのは、狭義の意味だとすると、「なるべくキャリアやラックを使わず、自転車に直接つけたバッグ類に積載する」のが主流とされている。

もちろん、キャリアやラックを使ってはいけないなんというルールもない。ただ、輪行する際に、どうしてもラック類は輪行積載には難しい局面もあるのも事実。また金属のラックがないことでより軽量になるのがメリットだ。

さて、なんでこのような「ラック・キャリア」のことを述べたかというと、テーブルという平たくて大きい面を持つ荷物は、ラックやキャリアが無いと積載しにくいってこと。

ところがだ!

前述の通り、積載容積の小ささが奏功して、いろんなバッグに積載できるのがエライ!

例えば、コチラ
Apiduraのバックカントリーサドルパック サイズは4.5Lだ

従来の折りたたみテーブルは、よほどのULで小型サイズでない限り、全長20cmは下らない。よくあるA4サイズクラスだと、最長28cmぐらいにもなる。
そうなると、この手のコンパクトなバッグには積載できるテーブルは限られてくる。
もちろん、TiNY Tableはすっぽりと底面、もしくは側面にも収まる。

え、まさか???と思い、
もっと小さいサドルバッグにも挑戦!
Revelate Designs Shrew なんとたったの2Lサイズ

コレには入らないだろうと思ったが杞憂だった。。。

側面にジャストサイズ。
実は、コレにアレとアレとアレも入る。(詳しくは後述で)
 
もちろん、もう少し広い面積を持つフレームバッグなら、全く問題無い
コチラはasobitogearのCubicle Pep cycles用フレームバッグと全く同じサイズ

左側面の薄型ポケットに忍ばせてみたが、全く問題なくまるでオーダーメイドしたかのようなジャストフィット。

フレームバッグは、トップチューブが水平に近いクロスバイクロードバイクには大変相性の良い平形バッグなので、よほど高さが低すぎない限りほとんどのフレームバッグに積載可能だろう。

さて、ここで何が言いたいのかというと、
この手の大きさのフレームバッグが積載できない、トップチューブがスローピングしたMTBや、ロードバイクでも、身長の低い方のための小さいフレームには、サドルバッグ一つあれば、テーブルを持ち出せるよってこと。
どんな自転車、どんなサイズのフレームにも、簡単にテーブルを持ち出せるようになったことが革命的なのだ。
(バッグパックスタイルにして背中に背負えばいいじゃんというツッコミもあるが、真夏の炎天下になるべく背負いたくない事情も考慮)


 

 

3. 佇まいの良さは、鑑賞と感動に値する

 

と、名言を吐いたのは、アウトドア系作家のC.Wニコルか?いや開高健だったか?
それともホーボージュンだったか、という冗談はさておき

道具は使われているときにこそ、その美しさの本領が発揮される。

その使い方を見てみよう。

1) ULTRA LIGHTの代表格
EVERNEW Ti 400FDとTiフーボー、BelmontのチタンTi トレールカップ280

400FDの中にTiフーボー入れて、その内側にBelmontマグをスタッキングしてもカラカラと干渉音ないって知ってた?その中にアルストとUL五徳の入れることでウルトラシンデレラフィットの完成系

2) ULTRA LIGHTの優等生パッケージ EVERNEW Ti Mug 500 Stove Set 

もはや多くの説明はいらない、黄金のパッケージはコレ
アルミテーブルなので、アルストを直接おいても全く問題なし。
テーブルの長い穴は箸置きに流用するのは、TiNYテーブルのお約束だ!

3) スモールメスティンとシェラカップのバランス

無理に、TR-210のレギュラーメスティン(1.5合)を載せるのはオーバースペックだ。
ここは、1合炊き専用のスモールメスティン(DAISO製)でバランスを図ろう。

4) コレぞ、オソトビールの極み 

缶ビールを開けてそのままグビっとでは、もったいないオバケがでる。
木陰の下、ハーフパイントのグラスに注げば、どんなビールでも3倍美味い(シャア専用
ちなみに、このガラス製のビールグラスを安全に持ち出すには専用のバッグがある。

asobitogear グラスケース カラーはオーダーしてフレームバッグとお揃いで!

なにかを軽量にする代わりに、少し贅沢なモノを と言った好事例がコレね。



長文駄文のブログにも関わらず、ここまでおつきあいいただき感謝。
最後の最後に、パッキングしたギアはコチラ

 

テーブル、椅子(座布団)、クッキングウェア一式、レジャーシート(タイベック製)

これらの基本的なリビングセットが全部でたったの441g
あとは、必要に応じて水、食料、グラス、ビールなどを用途に応じて持ち出せばよいだけ

それが、全てこのサイズに収まる!

さぁ、もうテーブルなしの生活とはおさらば。
これからは、Bike & カフェ、Bike & ヌードル、Bike & ランチ、Bike & Beerと、機動性と佇まいの世界に浸ろうではないか!