サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

Shock Stop サスステムは快適ナリ!!(インプレ編)

商品到着後、30分でインストール。15分で出動準備したってのは最短記録ではなかろうか。
(インストール編は、チラを見てね!

それほどまでに胸ときめくパーツでしたので、前置きは短くってことで。
(いつも長文に付き合っている読者の方、ホントにアリガトウゴザイマス!

少しガレた土・砂利・段差のあるロケーションってことで夜の公園を10分ほど試走
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【インプレッションを思いつくままに】

非常にスムーズによく動きます。おそらくストローク全領域フルに使えてしまったぐらいでした。(後述しますが、ソコが改良の余地あるポイントでもあります)

サスペンションフォークをストロークさせるように左右均等に荷重をかけると、エラストマーを一気に押しつぶす感触がわかります。エラストマーなのでダンパーなどの減衰機構はありませんが、ストローク域がとても短いので減衰はあまり必要ないかもと感じました。
ちなみに、1~2cmというストローク量はハンドルクランプ部分での計測値であると思われます。ステム長さに比例するので、90mmと120mmではストローク量は少し違うことでしょう。フラットバーや、ドロップバーのフラット部を握る上ではこのストロークを使い切ることになります。

しかし、一番遠いブラケットやレバー部分を握った位置でストロークさせるということは作用点がさらに延長されるので、体感で3~4cm動いている感覚があります。

ところで、街中でバイクを上下動させている人って、変ですよね?
というわけで、故意に上下動させるのはやめて、普通にグラベルな地面を走ってみました。

「幅2インチくらい、2BarのMTBタイヤ」をはめたくらい乗り心地がソフトです。
いや、それよりも快適と言い切ってもいいかもしれません。
700×43cのSim Works Homageタイヤの走行感の軽さと低い転がり抵抗を持っているにもかかわらず、路面からの突き上げ時のみ、2cmのサスがいなしてくれるんですからね!これを快適と言わずして何という!!みたいな「威張り」が出てきて、思わず顔がニヤつきます。

ただ、今回は少し柔らかすぎたかもしれません。
少し強めなブレーキングをする際に、前荷重がかかりストロークしてしまうと、ブレーキブラケット部分がお辞儀をしてしまうからです。
ガレた路面の上を追従していた時は気にならなかったのですが、ハードブレーキングのノーズダイブ感はなかなか慣れてくれません。

すぐに帰宅! エラストマー交換しました。
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ブルー&イエロー(52~61kg)→ブルー&オレンジ(61~70kg)に変更です。

走り始めから感触がかなり変わりました。
微振動の吸収力はきちんとありながらも、中盤以降のコシの強さが増えストローク量を減らすことができました。
これで、容易にノーズダイブするようなツンノメリ感がいい感じで解消されました。
10cmくらいの段差降りにも、骨から伝わる衝撃を半減してれる優しさがあります。

なお、体重設定は52~93kg、6段階設定ができるので小柄な日本人からある程度の重量級なかたまできちんとカバーしているように思えます。

もう一つ重要な点がありましたので、「追記」します
Facebookに投稿するやいなや、横剛性や、ガタはないのか?といった質問コメントをいただきました。確かにこうした可動部というのはガタがあったり、動いてほしくない動きをしてしまうかはヒッジョ~~~に気になるところでもありますね。

ハイ! ガタは皆無です。
そして、ダンシングしても歪みは感じられませんし、ハンドルを左右交互に引く動き方であれば、サスペンションはほとんど動きません。
フルサスフレームが成熟し、サスに求められる横剛性のハードルが上がったのか、その点はきちんと考慮され、可動する方向以外の力が加わっても剛性が非常に強い印象がありました。
THOMSONのように丸い管のステムが見た目にも素晴らしく、四角いステムにはなんだか近づけないイメージがありましたが、この剛性と作動性を確保するためにはこの形状しかないということなのでしょう。

あと、全然別件になるのですが、
オプションのGarminマウントホルダーが絶好調でした(中畑清か~~~い?!)
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クランプキャップと共締めで固定するわけですが、なんと削り出しで作られてます。(もしかすると鋳造かもしんないけど、とにかく剛性が高い)
面取りも綺麗で、造形美すら感じました。
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Garimin、実は本体の左側にある電源ボタンが硬いんですよね。押し下すのに少し力がかかります。本体前面にある操作ボタンもそうですが、マウントがしっかりした剛性を持っているので、ボタンを押してもマウントが反らないんです。
Garmin純正の樹脂製のマウントホルダーは30g足らずと軽量で良いのですが、押している最中に、バークランプ部分が緩んだり、本体が逃げてボタンがなかなか反応しないという症状もありました。これが一気に解消したのは棚ぼた気分でした。



【気にした方がいい注意点】

・一般的なテレスコピック型のサスとは違い、振り子のようにお辞儀する可動曲線なので、フルストローク使い切ると、ブレーキ位置での姿勢変化が大きいです。
なので、気持ち良さを体感できる程度に「硬め設定」が吉と出ます。
エラストマー交換は簡単にできるので、いろいろ試してみることをお勧めします。

・何度も言ってますが、ストロークするとお辞儀する方向にブラケット部の角度が変わります。そのため、気持ち上向きにブラケット位置をポジショニングするようにしたところ、ストロークしても極端に下向きにならなくなりました。
といっても、これくらいです。肩部分がほんの少し上になってますね。
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【どんな人に向いているのかな】
おせっかいな提言になるかもしれませんが、万人向けではないプロダクトです。

快適ライドのためなら、多少重くても我慢できる人
100mmサイズで279g。
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オプションのガーミンマウントを追加すると合計で311gあります。
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軽量カーボンステムなら100~150g程度ですから倍増します。
1gでも削ってUCI基準ギリギリのバイクを作りたい人には目的が合致しませんね。
重量面のデメリットよりも、いかに快適に長く乗りたいかを重視するライダーさん向けです。

私はそれまで160gのTHOMSON X4ステム(10度Up)を使っていましたが、この度の変更で、走っていて「うう、重くなっちまったっぜ」なんて感じられませんでしたけどね!

一周回って、落ち着いた快適ライドを求めたい人
「一周回って」というのはワケがあります。
実は、こういったサスペンションステムは20年前にも発売されておりました。
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しかし、これはまだMTB業界でサスペンションフォークが成熟しておらず、そのかわりになる代替の産物になってた感がありますね。
私も90年代初頭は欲しかった時もありましたが、MANITOU2でご機嫌になってたので、お世話になることはありませんでした。

MTBはどんどん進化し、サスフォークは成熟の域に達して、乗り方・遊び方もバラエティーに溢れてきました。
かたや、ファットタイヤマーケットもここ5年で急成長したこともあり、サスに頼らずリジッド+ゴン太タイヤのプリミティブな楽しみ方を選べる人も増えました。

一方でどんどん機材の進化が進むロードバイクにも楽しみ方が増えて、純粋にレーシーなロードバイクから、シクロクロスやツーリングバイクに台頭する勢いでグラベルバイクもマーケットの広がりが見えてきました。

サスステムが今また注目を浴びた背景には、ワタシ個人の感覚と合わせて考察すると

いろいろ経験してきたオッサンにとって

「ちゃんとしたサスフォークがついたMTBはもう経験した」
「リジッドでもいいじゃん。でもやっぱり衝撃は少ない方が体に優しいよね」
「軽くなくてもいいからグラベルではなるべく快適に乗りたい」
「でも、仰々しいサスフォークっぽいまでは要らないですわ」

って、思考や経験がミックスした人が増えたってことだと想います。
(ちょっと強引か?)

そんなわけで、40歳以降のオッサンライダーにはビシバシとくすぐるポイントだらけだったSHOCK STOP サスペンションステムの紹介でした!

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