ホイールバランサーツールを自作する【後編】
アダプターのベースとなる材質は3mmアクリル板(後述するけど、実は、、、)
次は、回転のキモとなるベアリングです。
なめらか回転を実現させるためのベアリングは6000番が好都合でした。
(外径26mm、内径10mm、厚さ8mm)
汎用ベアリングって、グレードさえ気にしなければ実はとっても安いんです。
4つで1000円未満でした。
ベアリング内にデフォルトに入っているグリスは硬めです。
だから、パーツクリーナーなどに浸して完全脱脂し、乾燥後にサラサラ粘度のグレサージュなどを拭いてケミカルなチューニングも実施済みです。
そして、今回、唯一の自転車専用パーツの流用です。
このベアリングの内径10mmにした理由は、このボルトを使いたかったからです。
もともとは、分厚いチェーンリングガードを固定する時に使うチェーンリングボルトです。このナットの外径が10mmでしたので、6000番ベアリングを採用しました。
そして、M6(15mm)のボルトと、ウイングナットです。
今回のサルサ野郎オリジナルツールの「キモ」はこのウイングナットの採用です。
それにはちゃんと理由があるんですよ~んだ。ウッシッシ!!
では、早速作業だ!
まずはアクリル板のカット。
これが、えらい大変な作業でした。
熱に弱いアクリル板は、ノコギリとの摩擦でノコギリの刃を詰まらせ、刃に本来の仕事をさせてくれませんでした。
ドリルでの穴あけ作業がさらに難航しまくり。
細いドリル穴から2mmおきに拡大して、6mmと10mmの穴を開けるのですが、結局は10mmの穴を開ける際に、刃が引っかかって割れてしまいました。
ま、なんとか形にはできたんですが、どうみても不格好です。
試作一号は失敗に終わりました。
そこで、自宅ガレージに数々のツールを所有する隣町のOさんに相談し、Oさんのガレージに転がっていたアルミ板の端切れをベースの材料にしました。
糸のこって、木材だけかと思ったら、金属用のもあったなんて知りませんでした。
ボール盤、糸のこ、ポンチ、サンダー、リーマーなど使用しましたが、オーナーのOさんにツールを使う際のヒントやコツを教えていただきながら、なんとか作り上げることができました。
くぅ~~~~~~~、感激!
4.自作アダプターの装着じゃい!
まずは、パーツの最終確認です。
前述の部品に加え、内径10mm用のワッシャーも8枚追加です。
これは、ベアリング固定をしても回転を妨げないたまの必須部品であります。
ベアリングとベースプレートの間に厚めのワッシャーを入れ、チェーンリングボルトで固定します。
下の写真のようにチェーンリングボルトのツラができるだけベアリングよりも出っ張らないことが肝要です。(QR形式のハブにも対応するためです)
4つのベアリングをつけたら、TS-2.2に装着です。
TS-2.2には、最初からM6用の穴が1つ空いているので、その穴を使います。
V字になっている溝の一番下に、2つめのM6ボルトをウィングナットで固定します。
ウイングナットを採用した理由は、
手で簡単に固定できるので、装着⇄取り外しがとっても簡単 だってこと。
普段は振れ取り台として、ホイールを組んでからはバランサーとして使う流れをスムーズにしたかったのです。
そして、装着完了したのがこちら!
どうですか!!
もう、ParkTool純正ツールのようなフィット感でしょ!
QR形式の細いシャフトにも、ちゃんとのっかりますぜ!
5.お待ちかね!ウルトラスムーズな回転です!!
はやく載せたい。
はやく見たい。
そのウルトラスムーズな回転を!
ということで、百聞は一見に如かずってことで必殺の編集動画(40秒)をご覧アレ!
はい、これにて自作ホイールバランサー完了!!! (涙、涙)
実際のホイールバランス取りは別記事にて公開します。