ブレーキローター調整 じこまんの世界に浸る!
ちょいとメンテナンスの幅を広げたいなと、前々から考えておりましたので、
ParkTool系の工具を少し揃えてみました。
ニップルドライバーのND-1
ローター歪みを補正するDT-2
ローター歪みをチェックするDT-3
DT-3のオプションで歪み度合いを0.01mm単位で測定できるDT-3i
ですです!
『いつ自転車屋オープンするんじゃい?』ってツッコミもありましたが、
ぶっちゃけ今回の進展は営利目的とは無縁な世界ですね。
カナ~リ前説が長いのが私のBlogの特徴でありますが、
今日は、コンパクトにいきましょー!
仮説:「ローターの歪みが少ないと、ブレーキ反応が素早くなる」
う、ちょっとはしょりすぎたロジックかもしれませんね。
実際は、こういうことをやりたかったのです。
1) ローターの歪みをチェック
ダイヤルの0から+の方向にどれくらい揺れるのかチェックします。
上の写真ではちょっと見にくいですが、4つの目盛りまで振れておりました。
つまり0.04mmです。これでもだいぶ歪みが少ない部類のローターと言えます。
2)ローターの歪みを補正する。
DT-2の長く差し込める溝を使って、ローターの根元からやさしく、数回にわけてふわふわと短時間で力をかけるようにローターを曲げていきます。
結果として、最大幅を0.03mmまでに抑えることができました。たった0.01mmの補正です。
まだ、使い慣れていないのもありますが、もともと歪みが少ないローターでしたので、あまり無茶するのはやめました。
3) ブレーキパッドのクリアランス調整
歪みを補正したローターというのは、非常にまっすぐになるので、パッドのクリアランスを自分の好みにしたがって最小限にすることができます。
やり方としては、ホイールを脱輪させた状態でレバーを軽くニギニギさせパッドを出してしまうのです。
出し過ぎると、ローターとのクリアランスはゼロになり、引きずりっぱなしのアンコントローラブルで非常に危険な状態になるので要注意ですが。
長年こんなことばっかりやっているので1,2回のニギニギでいい位置になりました。
4) ブレーキレバーの初期位置調整
ブレーキパッドとローターのクリアランスが少なくなるということは、レバーを動かし始めてからパッドに当たり始めるまでの距離が短くなるということ。
つまりブレーキタッチコントロールがクイックになるということです。
そのままでは、パッドがローターに当たり始めるのが早まり、リーチそのものも遠い位置に変わってしまいますので、パッドが当たり始める距離がちょうどよくなるようにリーチをXTR BR-M988のブレーキレバー側のアジャストダイヤルで調整します。
1本指ブレーキの私だと、このくらいから効き始めるのがベスト。
レバーの先端部からグリップまでの距離は36mmでした。
これは、リアブレーキです。
調整前はブレーキレバーの解放した位置はグリップから47mmの位置でした。
こちらが調整後
ホント、分かりづらいですけど44mmまでショートリーチになりました。
説明がくどかったので分かりづらいかもですが、
歪みの少ない補正されたローターを使って、パッドとのクリアランスを少なめにセッティング。
すると、ブレーキレバーの初期位置が3mmも近い位置にできたのです。
裏を返せば、ノーブレーキ状態で走る空走距離を少なくするため、レバーの軌道範囲3mm分の距離をカットすることに成功。
極端にクリアランスが少ないのはもちろんNGですが、私が求めるブレーキタッチの条件は、
① レバーの初期位置から制動が開始されるまで短めであること。
② 左右ともに、同じ初期位置、同じ制動開始位置であること。
③ ローターがゆがんで局所的にパッドに擦れていないこと。(回転時は無接触であること)
じゃないかなと、勝手に理想像を抱いております。
上記条件のうち、特に③、④を忠実に実現したいがために、ローターの歪み補正という領域に着手してみました。
先日は、1mm単位のチェーンライン調整でしたが、
今回は、3mmのレバー空走距離のカット。
まさに、「じこまん」の世界なり!
さて、梅雨の合間の晴れ間でいい天気ですので、
これから近所を走って体とブレーキを慣らしていき、自己評価を楽しんできます。