サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

Wide&Narrowなやつらの厚くて薄い闘い

最初から話しは逸れますが、当Blogに「パーツインプレ」という書庫を設けました。
新しいパーツなどを実際に取付けてみた後のインプレはこちらのカテゴリーに纏めていきます。(気づいた時点で昔の記事の中でもインプレに関するものは移動する鴨)

さて、本題です。

アメリカ・アリゾナ州在住のTakuさんからステキなクリスマスプレゼントが届いちゃったんです。

イメージ 1
私あてだけでなく、妻あて、娘あてもしっかり揃っている気配りがステキなジェントルマン!

そう、実は自分からリクエストしてしまったのですが、Wolf Toothと同じく
イメージ 2
RACE FACEのWide & Narrowな歯車だったのです。
しかも30tという歯数まで一緒!
せっかくW&Nな歯なら最小リング(PCD104,4アームの場合)を選びたいですもんね。

SRAM XX1が世に出てからなのでしょうか?
フロントシングル業界にはW&Nな歯が出回るようになってきました。
本命がSRAMなら、Wolf Toothはその牙城を崩すかのように現れた10s以下ユーザーへの救世主といったところでしょう。

そこへ来て猛追する姿勢を見せるのは最近元気を取り戻しつつあるRACEFACE。
Wolf Toothだけに美味しいトコ取られたくないかのように、カラバリもグラフィックも一流なセンスを醸し出してますね。

そうして我が家には偶然にも機能も歯数も全く同じリングが2枚揃いました。

まだ、本格ライドはこれからですが、いろいろな寸法を計測しちゃいます。
比較考察のはじまりはじまり! 
※以降本文ではWolf Tooth:WT、RACE FACE:RFと記述します

【※WTを実践でガシガシ使ったインプレはこちらに超詳細に述べられてるので必読アレ!】

イメージ 3


A)最大の厚み
これは、取り付けボルトの部分である最大の厚みのある箇所の厚みです。
WT:7.0mm
RF:7.9mm

むむ、RFの方が厚いってこと!
すると気になるのは次項だ。

B)オフセット量
上記A)の「最大の厚み」ー「リング部分の厚さ」を指します。
WT:3.4mm
RF:4.0mm

後に実際に取付けてみましたが、数値通りRFのほうがしっかりオフセットされてます。とはいえWTでもチェーンとリングの干渉は無いので問題にはならないかな。

C)歯の厚さ(厚歯、薄歯)
リングそのものではなく、実際にチェーンがかかる歯のみの厚さです。
※上の写真を見てもらえればわかりますが、WTはリング部分と歯の部分は同じ厚みで段差は無し。RFは歯部分よりもリング部分が少し段差があって厚みを増してます。

WT:厚歯3.6mm、薄歯2.0mm
RF:厚歯3.6mm、薄歯1.85mm

ココに来て、性能に関わるであろう箇所に数値の差が出てきたような気がします。
なんと、RFのほうがチェーンとの接触が弱いのかもしれません。(あくまで推測)
厚歯の値は一緒でしたね。11sまで対応するリングとしてはこの値が限界値なのでしょうか。
ちなみに、WTは10,11s対応、RFは9,10,11s対応というのがメーカー推奨です。

D)先端の先細り幅
イメージ 5
一見してわかる違いはココなんじゃないかな。
WTのほうが先が太い。RFは角が取れて丸みを帯びている。

WT:3.0mm
RF:2.5mm
それにしても、人間の眼って0.5mmの差がデカイと感じるんだよね。(え、俺だけ?)

さらに厚歯部分の先細り感はどうだろうか?
WT:2.7mm
RF:1.5mm
う~ん、WTは極限までチェーンと接触しようとする心意気が感じられる。
いやRFからしてみたらこの幅の値が最適解だといいたいのか?
これは設計者でないとわからないレベルなので、推測はここまで。


E)歯の高さ
イメージ 4
My ノギスをこのように当てて計測してます。
一番下部は丸みがあるので、このようなノギスでは正確には計測できませんが、
数値の誤差よりも、計測する対象ブツの相対的な比較数値と思ってください。

WT:6.7mm
RF:6.3mm

おおおっと、ここでも0.4mmの差が出てきました。
深く刺さるようにハマるほうがチェーンが落ちにくいというのは頭の中では想像できますが、実際にはどんなものなのでしょうか?


WTとRFの数値的な結果は
WTのほうが、薄歯の厚さがあって(+0.15mm)、
先細りが少なく(+0.5mm)、
歯の高さがある(+0.4mm)ということです。


さて、ここまで2枚のデータを揃えていたら、
ふと、基本的な謎が出てきました。

W&Nがチェーン落ちトラブルを防ぐために開発されたとしたら、既存のノーマルなリングは一体どれくらいの高さや厚さがあるのだろうか?」

これらの疑問のコタエを書くと、さらにこの記事は長くなりますが、
ここまで読んだ人なら次に進んでください。

比較するのはこれらの5枚

イメージ 6 イメージ 7
HbC  31t                                     Rotor Qrings 34t

イメージ 8 イメージ 9
Surly 35t                                     XTR 970系 32t

イメージ 10
RACEFACE 44t

最初の3枚(HbC、Rotor、Surly)はシングルスピード専用で、
XTRはトリプル前提のミドルリング。
最後のRFはかなり昔のだけど9s用のアウターリング

全てW&N設計ではないので、計測したのは歯の高さと、歯の厚さのみ
イメージ 11

やはり、SS用は変速を前提としないので、歯の高さはしっかり高い。
Surlyに至っては、厚みもあるので厚歯用のチェーンでもしっかり食いつくことが想像できる。

反して、変速を前提とするXTRは、変速ポイント周辺の歯の高さが低い。
Maxでも4.7mmということはWTと比べて2.0mmも低いのであるから、
XTRのミドルをフロントシングル専用に代用してしまってはNG×10000なのです。
(ここまで言い切っていいのかな??)


さてさて、計測データ記事はコレにて終了。
あまり頭デッカチになってもよくないでしょう。


イメージ 12
あとは走るのみ!

WTとRFの闘いは続く!!!

 またしてもリング1つの話題にこんな長文になってしまった。。。(でも無反省)
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました

応援クリックよろしくお願いです!
イメージ 12
https://cycle.blogmura.com/mtb/ranking.html 
↑こちら↑のURLをクリック
今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました!