サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

山伏トレイルツアーってこんなとこ!

今年ももうすぐ11月が終わりますね。
年末近くに行くつもりでしたが、少し前倒しして行ってきました『西伊豆古道・山伏トレイルツアー』
抱いていた予想を大きく覆すほどの充実っぷりでした。

1)東京から伊豆って遠いんでないの?
東名・沼津ICで降り三島・修善寺経由で松崎を目指した距離は、自宅からは180km。
これ、大好きな富士見パノラマ(諏訪南IC)と同じくらいの距離なんですよ。
行き慣れた土地と同じ距離ということで安心した自分ですが、それでも余裕を見て午前4時に自宅をスタート。

土曜ですが、さすがにそれだけ早朝であると全く渋滞なんかありませんでした。
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土肥温泉付近で振り返ると、水面に浮かぶ富士山があまりにもキレイ。
葛飾北斎でなくとも絵を描きたくなりますわ。(ならねーか)

順調に集合場所に到着。
途中4度のトイレ・休憩を取ったにも関わらず3.5時間で到着。
確かに富士見に行くより一般道の距離が長いので時間はかかりますが、
絶景富士山と太平洋を臨む海岸線が視界に入るだけで、気分は上がりますね。

2)さぁ、トレイルツアーが始まるぜ!

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あまりにもキレイな港がツアーの集合場所。とあるドラマでもロケ地に使われたそうです。
快晴・無風・気温高めというのは、極めて珍しく通常なら寒い西風が吹きさらすそうです。さきほどの富士山のようなクリア画像はめったに拝めないらしいとのこと。
この時点で、今回のツアーが実に恵まれているかという前兆を感じてました。

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今回のツアー参加者は、独立・企業したクリエイターOさんと、デザイン会社「G.V.」社長の大御所Iさん、どちらもライドツアーはお初でありました。
ガイドの松本さんの車のキャリアに4台を載せて、楽しいツアーが始まります。

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(山伏トレイルツアーのガイド:松本さん)

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(左から、Oさん、自分、Iさん)

3)古道って何?
豊富な海外での旅経験を持つ松本潤一郎さん
搬送する車内でもとても興味深いエピソードを聞かせてくれたのですが、
たくさん旅してきた彼にとって『道が好き』という原点を聞かされた時、とてもココロを動かさされたと同時に、自分にも共通する何か熱いものを感じました。

その彼が選んだ生き方が、『道をつなげること。』
西伊豆の古道を再生し、人が入って楽しいと思える安全な山をつくり、地元の人と周りからやってくる人をつなぐこと。これがいろいろな道つなげることだと、自分は理解しました。
当初、MTBが走れる古道だけを再生するのかと思いきや、それは仕事のごく一部にしか過ぎず、大半は山全体の間伐や再生するための基礎作りな作業を行うのだそうです。そのような活動が大いに認められてトレイルを作ることをきちんと認められているのだそうです。

おっと、前置きが長くなりましたが、
古道というのは1200年頃から使われ始め、約50年ほど前まで実際に使われていた道で、集落と集落をつないだり、山の中で伐採した材木をその場で炭窯で焼き、炭にして軽くした後、山の麓まで馬車+そりなどで搬送用に使われていた道のことだそうです。トレイルの中にはあちらこちらに馬頭観音という馬を供養した石の観音様があり、その多くは長い年月間に倒されたり崖から落ちて行ってしまったり松本さんによって掘り起こされ、大切に祀られていました。明治政府によって行われた廃仏毀釈の影響もあるなどという説明を聞いて、教科書で習った薄い記憶の歴史用語でしたが、目の前に倒れている観音様が史実を物語っておりました。
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4)トレイルはどんな感じ?
多くのMTBライダーの知りたい重要ポイント。
標高差は500mくらい(と聞いた記憶だけど合ってないかも)。
伊豆そのものが島のように海と山が接近しているので、海抜数十メートルまで降りてきます。
広葉樹が落葉しており、落ち葉が深く堆積してますので、乾いた土が表面に見えている訳ではないです。なのでラインを見るのも注意力が必要であったり、安全マージンを取ったスピード域の中でコントロールする技術と意識が必須。
すり鉢状というかハーフパイプのような見事なバンクも多数存在し、難易度が高いタイトターンも点在します。ハッキリ言ってむちゃくちゃオモロいです。
声をあげるなといっても、全員絶叫します。
ワタシ達が行った数日前から雨が降っていなかったので、土煙が舞うほどのドライでしたが、もう少し湿っていればさらにグリップが増していたことでしょう。

ガレた岩や大きな石ころは少ないですが、抜重を学べる根っこセクションは多数あります。タイヤが泥に埋まってノブの隙間にべっとりと付くような土質でもなく泥ハケも全く問題なしでした。

ワタシ達を案内してくれたルートは斜度はキツ過ぎでもなくユル過ぎでもなく、時々ストレートで細い尾根道を綱渡りのように進んだり、SSでも登り切ることができるくらいの登り返しもあります。まだまだ未開拓のルートもあるそうで、これからどんどんと走れる古道がつながって行くという未来の話しを聞くとワクワクしますね。
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極端なドロップオフは少ないですが、全般的に太い根っこを越える際の衝撃を十分にいなしながら走るにはAM系のBikeが欲しくなります。

ブログつながりで伊豆在住のきたさんのBlogにも古道ツアーのことがありますのでぜひご一読を!

5)マッチするBike
個人的な好みかもしれないけど、650BのHTでフロントは130~150mmストロークのサスがあればベストかと。
こういう時はガイドの方のセレクションが一番参考になる気がします。

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Stanton リアバックがしなやかに動くけど前三角はしっかりとした剛性だそうです。
フロントは140mmのFox Float (26インチ 2×10s)
毎日酷使する頑丈バイクらしく、タイヤは2.4インチ幅でMavicリムも剛性重視でした。次回は爆音系のハブを付けて熊鈴効果を向上させたいとか。
(タイヤ:Continental Mountain King 2.4インチ)

次に、IさんのTurner 5.Spot
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ある意味、コレが一番極楽であり理にかなっており適切なセレクトなのかもしれません。前後Kingハブ、前後150mmストローク、フルXTR(2×10s)
リアルなトレイルライドは初体験だというIさんも、このマシンに惚れ直していたそうです。
(タイヤ:KENDA El Moco 2.1)

そしてOさんの駆るTurner Flux
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手前味噌ですが、自分所有のFluxをOさん用にアレンジしてみたBikeです。
フロントシングルで上下からのチェーンガイドでチェーントラブルはほぼ皆無。
フロントは100→120mmにしたFox Floatですので、純XCよりもややトレイル向け。リアカセットもMax36tの9s仕様で、フロントシングルでも登りを軽くする狙いがあります。
(タイヤ:Continental Mountain King 2.1)

そして、最後にワタシのSalsa El Mariachi 29er→650B改
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150mmストロークにしたTalasが非常に調子良かったです。
自己責任のもと、非正規的に改造したリスクはあるものの、大きなトラブルもなく、平地や下りのノーブレーキ時には26インチBikeを追い抜かすほどの転がりの良さが今回もよく目立ちました。

また、しばらくぶりのギヤードで分かったことは、
SSならではの低回転でトルクをたっぷりかけて登る癖が付いたおかげで、
ギアードでも、トラクション抜けを起こさず、じんわりと速く登るスキルが付いたこと。
他のギヤード乗りの方に比べ立ち漕ぎするようになってしまった自分ですが、その分、上体の重心が高くなって登坂時の前後のバランスを取りづらくなるのに、トラクションコントロールが上手くなってる気がしてます。
とあるエリートライダーが「SSに乗ると上手くなる」と言った意味をカラダで感じました。

強いて言えば、クランクは175mmではなく170mmにするべきでした。
やはり根っこセクションでは路面ヒットに気を遣いますしね。
(タイヤ:F:WTB Wolverine2.25 R:KENDA NEVEGAL 2.1)

6)ライド以外の楽しみ
ずばり、地元の海産物のランチ
集合場所近くにある定食屋さんに皆で向かいました。
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お世辞抜きに美味かった"えぼだいの干物"と刺身定食。
付け合わせの、イカ味噌煮込みや、胡麻豆腐、アジの酢味噌和えも絶品でした。
しかし、コレ食べると眠くなったな~。。。


7)最後に
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腹9分目くらいに楽しめた最後の一本を駆け下りてくると、
海が「お帰り!」と出迎えてくれていました。
こんなトレイルライドは初めて。
ジェットコースターライド中の絶叫はよくあることですが、
海を見て腹の底から「おおおおっ」とうなってしまいました。

これぞ、伊豆。
伊豆's Beautiful ! 
100点満点のライドでした。


8)さらにオマケ
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Sun Set @ Hot Spring 

伊豆在住のOさんに案内してもらい、
海岸の高台にある温泉に浸かり、日が沈みゆくまで
ゆっくりとゆっくりとMTB談義してしまいました。
山+海+温泉+食+Bikeにはもう点数つける必要なんてありませんのです。



 今回も最後までよんでいただき、ありがとうございました

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