サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

必要にして十分な改善

sin cos tan(辛・濃す・痰)


ここらへんの数学用語が登場して来る時に自分の数学嫌いが始まった気がしますが、
いま思うと、嫌いになる理由を考えている時間が長くて、わかってあげようと思いやるココロが熟成できなかった青春時代を過ごしてしまったんだなと反省してます。

前置きがつまんなくってスミマセン。
かなりご無沙汰しましたが、Blogは継続していくつもりです。
シェフの気まぐれサラダ風に、気まぐれなるままに徒然しちゃう内容ですが、これからもご容赦くださいませませ。



さて、本日のお題目はコチラ。

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いきなり、解答を図時するところからスタートです。

写真上がBeforeで下がAfterです。
もしかすっとちょっくら長文になるかもしれません。(なんてったってサルサ野郎ですもん)
そんなヘンタイワールドの駄文を読んでもいいかなっていう方、ぜひ先にお進みくださいませ。



さて、自己責任的なセミファットフロントになってからはやいもので3ヶ月が過ぎました。

Salsa El MariachiにKnard 3.0を履かせて3か月。
2、あさぎり、K山と自分にとってのなじみ深いトレイルをコイツで走りました。

その結果、なんかハンドリングに違和感を感じたので、ちょっくらイジリたくなりました。
違和感というのは、なんとも言語化しづらいものですが、ヘッドが寝かせた時に感じる、登りづらさみたいなものです。ダンシングする際にハンドルバーを右に左に切る時の、旋回のやりにくさのような、ひっかかるようなもたつきのようなものです。下り時にはあまり感じることはありませんでした。


さて、上の写真ですが、お気づきになりましたでしょうか?
タイヤはFのみKnard3.0ということで、前後のタイヤ径は何も変化しておりませんが、
実は、ヘッドアングルが変更されております。

変更前)
Surly Krampus フォーク 肩下483mm オフセット 47mm
純正のSalsa El Mariachi ジオメトリー ヘッド角:71.8度

変更後)
Salsa Cromoto Grande 29er 肩下 468mm オフセット45mm
純正のSurly Krampus ジオメトリー ヘッド角:69.5度

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(ちょっと遠近法のマジックで、やたらと差があるように見えてます)


肩下が15mmも違うのです。
Salsa El Mariachiはリジッドフォークがセットされる場合、上記のCromotoフォークが標準となり、
ヘッドアングル71.8度を保つように設計されております。
かたや、Surly Krampusは483mmの肩下を持つフォークを装備してヘッドアングルが69.5度というジオメトリーです。

そこで、ちょっと数学チックな計算を用いて、
ヘッドアングルに焦点をあてて考察してみたくなりました。

まず、Krampusフォークに変更することで、フロントが15mmUpします。
Salsaは可変長なホイールベースですが、中間値の1100mmとした場合でどれぐらいのアングル変更になるかを机上で計算開始。

ホイールベース=1100mm (円の半径にあたる)
ホイールベース×2(円の直径)×π(3.14)=6908 mm これが円周の長さに相当
 ここまでで、文系の自分にとって脳みそが大汗かき始めてきましたが、ガムバリマス!

・前後のホイール半径の高さの差分=15mm(実測値)・・・(A)
・実際には弧の長さと三角形の高さの値とは違いますが、(A)を増大した弧の長さと仮定します。

・全周6908mmのうち、タイヤ半径である15mm分の動いた角度がヘッドアングルを変化させた差分とみなします。
15÷6908= 0.00217139548 (B)
・(B)を360度=1で表現すると、0.78度に相当・・・(C)

つまり、肩下15mmの増加によって、ヘッドアングル0.78度の変化というざっくりな変化量が求められました。

実際にはスイングドロップのチェーンステイなので、ホイールベース量は可変です。
ホイールベース量が1110mmであろうと1100mmであろうと、10mmぐらいの違いはヘッドアングルの変化量に換算すると小数点第二位が微妙に変わる程度なので、この値で論理を展開していきます。

Krampusフォークに変えただけで、0.78度ヘッドが寝ました。
そして、Knard3.0に変えることで、さらにタイヤ半径が15mmでかくなるので、0.78度寝ます。
つまり、純正のSalsa El Mariachi(リジッドフォーク仕様)から1.66度も寝るわけです。


上記のとおり、純正のKrampusはかなり寝ています。
しかし、机上の計算で70.14度に寝てしまったSalsaは私にとっては少しモタツく存在になっていたのも事実。キャスター角度(オフセット量)違いも多分に影響していることでしょう。
やはり、ヘッドが立ち気味のほうが自分の乗り方に合致しているということかもしれません。




そこで、私はヘッドアングルをなるべくSalaの元の値に近づけるようにと、かなり重たい腰を上げて、Long Tail Bikeに取付けてしまっているSalsa CromotoフォークとEl MariachiにインストールしたKrampusフォークを交換することに!!!(メンテするには、LTBは重過ぎるぜベイベ)

娘がスヤスヤピーと寝ている間になんとか交換作業を完了したわけでありました。


さてさて、少し展開がそれますが、もう一つ別のデータを紹介です。
29er+系のファットフロントしたい方向けです。

いわゆる純正なKrampusフォークの内側の最大幅は約96mmあります。
さすが専用設計。幅にも余裕がありますね。
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そして、Salsa Cromoto Grandeフォークは89mmはありました。
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果たして、Knard3.0タイヤを嵌めた場合の最大のタイヤ横幅は、現時点で29er史上最大幅を持つRabbit Holeリムを付けた時点で実測77mmでした。(Stan's Crestリムだと73mm)
これらのデータはSurlyのBlogにも載ってますね。

ただし、タイヤ形成の誤差、空気圧、リムの振れ、ホイールやフォークの捻れの振れ幅などもあるので、キツキツな数値だと、走行中にタイヤとフォークが干渉することもあります。


縦にも余裕のクリアランスがあるKrampusフォーク
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ビシっと、短かく引き締まったSalsaフォーク
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片側に5,6mmのクリアランスがあるSalsaフォーク。問題ないレベルといってよいでしょう。
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長文・駄文のアメアラレですが、
端的にまとめると。

Knard3.0を履くと、
ヘッド角度は0.7度以上寝ますよ!

Krampusフォークは肩下長め! 
短めが好みの場合、手持ちのフォークでも入る場合があるよ!

ってことです。
どうしてもKnard本来の特性を活かすべくRabbit Holeにしましたが、そのついでにハンドリングの要でもあるヘッド角度についてもイジリたくなった次第。

ちなみに、ストローク100mのFox F29 100RLCは肩下500.8mmですが、サグが25%の場合は25mm下がるので、肩下475mm近辺。少し短めのリジッドフォークと同じくらいといっても良いでしょう。
(たしかNiner Carbonが475mm)

つまり、肩下はむやみに長過ぎても本来の設計思想から遠ざかるのであります。
もともと、ファットフロントになった時点で前上がりな姿勢になっていたので、
今回のフォーク変更は正しい改造(=改善)だったのではと思ってます。



それにしても、この写真↓
たった0.78度の違いですが、フレームのロゴと重なる背景の白い線との位置関係など、かなり違うことに気づきました。
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ってことで、ハンドリング By SalsaフォークとなったSalsa El Mariachiで早く駆り出したい~~~!

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今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました!