サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

メンテを通して考えたこと

数日前にさかのぼりますが、メンテ心に火がつくと勢いが付くわけですな。

当初、自分のBikeのパーツ交換だけを想定してたんですが、
やはり、かわいそうなBikeを見ると100%に近い性能を出してあげたくなります。

まずは、コイツから
買ってから2,3年はノーメンテと判断。全体はキレイに見えるけど、各所の動きがシブイ!
イメージ 1

自分のではあり(え)ません。来店されたお客様のです。(ちなみにウチは美容室です)

「調子が悪いところがあったらちょっとだけ見ておきますねー」と、バカ親切心Maxです。

どーれ、現状はどうかな?
イメージ 2イメージ 3
















ガバガバなダストシール。
インナーチューブにはヤニが固まってるし、しかも表面が擦れて剥げてるし。。。
もし、異様なまでのガタツキがあったら、すぐにプロショップに任せることを勧めようかとも思いましたが、そこまでのガタツキはありませんでした。
この自転車ブランドで起こってしまった数年前の悲しい事件を思い出したまでです。

イメージ 4イメージ 5
















補修部品を交換できたらまさにプロですが、ヤニよごれをとって、レスポのチタンスプレー吹いて、よーーく乾拭きで、動きは少し向上しました。

次にエンド!

イメージ 6イメージ 73速くらいだとわかりにくいですが、ローに入れるとエンドがホイール側(内側)に曲がっているのが顕著にわかります。

あーー、ほっとけない。










本来ならディレーラーを一旦取り外してエンド小物を増締めしてからエンド修正工具で行うべきでしょうが、そんな工具持ってないので、ちょっと手まげで修正した程度で終了。

1)ディレーラーのトップ、ローの固定位置調整
2)シフティング微調整
3)インナーケーブルのグリスアップ

これでシャキシャキ動くようになってくれました。

これは、走っているうちに調子が悪くなるところだから仕方ない範囲ですね。

他に行った作業はというと!(写真は撮ってませんでしたけど)

4)ブレーキレバー位置調整(女性ライダーには遠すぎるリーチでした。角度も立ち過ぎ)
5)リターンスプリングを弱めに設定(握力少しで最大限のストッピングパワーだ)
6)ハンドルバーのバックスイープを正しい向きに。(水平より下向きってあり得んだろが)
7)ブレーキケーブル内もグリスアップ
8)タイヤ空気圧2→6気圧
9)ヘッドのガタつきチェックとステムの増締め

以上、ここまで30分で終了!
作業を終えて、点検ライドしてみるとシフトはバッチリ、軽いタッチで制動力もバッチリ!

と、ここまでは自己満足の世界なんですがね。

経年劣化する箇所のメンテは仕方ないにしても、
自転車を売るプロショップの方が、もっと乗り手を見てくれれば、快適なライドができたのになと少し残念に思うところもあります。
乗り手が手の小さな女性だったら、どんな角度で、どれくらいのリーチにするのが最適なのか?とか
2本指で操作するレバーはどの位置が適正なのか?など。

車は教習所で運転方法や交通法規を学びますが、自転車は軽車両でありながら、どんな人でもお金さえ払えば買えるもの。
心ある自転車屋さんが、カラダにフィットした自転車を選んで、さらに調整できる範囲内でカスタムしてあげて、本来の性能を引き出してあげたりすることも大切なんじゃないかと。
なんだか箱から出したパーツをそのまま適当に取付けましたって店が増えているような気がします。

さらに言わせてもらえば、最近特に目立ってきている逆走や無灯火、携帯しながらの運転(これらは法規上当然NG。警察は面倒くさがって注意することも億劫がっておりますが、本当はかなり高額な罰金ものです。)などの禁止事項も含め最低限のルールを教えてくれる役目を担っているのが自転車屋さんのような気がします。もしくはそういった常識と了見を持ち備えた親たちが子供にしつけるものだと思います。

私のお世話になっている自転車屋さんは、そういうことを面倒臭がらずにきちんとやっているプロショップなのでその事に関しては安心できます。しかし、そうしたプロ店員が成長していないショップだったり、ホームセンターやオークションなんかで買った人たちには誰がいつ教えるのでしょうかね。
ネットで繋がる利点は数多くありますが、人が対面しながら伝えていく情報の正確さや重要性はネットで補うことは到底不可能でしょう。

しかし、ここで、私自身がそういった自転車に関する常識やルールをどうやって覚えたんだろうと自問自答してみると、
それは、小学生の頃に買った自転車屋で購入した時ではなかったな~。もし仮に教えてくれていたとしても宝物である自転車を前にして、もう乗りたくて乗りたくてしかたないわけで、店主の話しなんかろくすっぽ聞いていなかったんだろうな。
学校の課外授業かなんかでおまわりさんたちによる自転車教習っていうのもあったけど、あまり意味がなかったような気がします。
中、高校生の自分は軽い違反を繰り返しながら自己流に乗り回しているうちに、いい事も悪い事も覚えていって、車を運転するようになってから、交通法規全般を知ったというのが正しいのかもしれません。さらに、プロショップの店員と雑談したり、いっしょに街中やトレイルのライドを繰り返していったことで上質ライドのルールというのを教わった気がします。

たかが自転車、されど自転車!
30分程度の講習くらいじゃ体得できてなかったってこと!
つまり、Face to Faceによる、人から人へ教え伝えあっていくことの重要性は無限大!

そこで、いわゆる「自転車教室」とか「自転車塾」っていうのがもっと当たり前にあってもいいのかなって思ってきました。最近ではビルダーになるための専門学校ができたそうですが、自転車乗りたてほやほやのビギナーから自転車のHow to Ride Rightを教育することが大事!!
幼児クラス、小学校クラス、二人乗りBikeのママさんクラスなどなど。サッカーや水泳、野球と同等レベルに自転車ももっとスポーツ感覚と緊張感を持って接してみる。
きっと、もっと多くの楽しさと感動を生み出す道具になるはずなんじゃないでしょうかね。
自転車振興会や、サイクルセンターなどでもやっているみたいですが、もっと地域密着型で各地域にある市井の中からでた土着したスタイルだと、交流が深まって楽しいかもですね!

そうして興味を持った子供たちがテクを磨いて競技者になったり、整備士になったり、販売士になったりと、自転車の道を切り拓いて行く人たちがどんどん増えたりしてね!




っと、こんなことを深々と思い巡らせていたら、自転車の持ち主のカットとカラーの施術が終わり、自転車を引き渡す瞬間がやってきました。

さぞ、「やってやったからな!」感をだすのはマズイので、整備箇所を簡単に説明した上で、ブレーキがよくかかるので、2本指で軽く引くだけでOKよと説明してあげました。

「なんか、自転車が以前よりもカワイく思えてきました。手をかければきちんということ聞いてくれるんですね!」って彼女なりの感想が聞けた瞬間、やりがいと喜びを感じた一日でした。