吹いとこハブ太郎
先日、川へ洗濯しにいったらこんなケースが流れてきました。
驚いて、箱を開けてみると。
中から沢山の工具が現れてきました。
どうやって使ったらよいのか、おばあさんと一緒に考えてみました。
ふと、床の間に飾ってあった長男坊に目が止まりました。
するとおばあさんが、
「そうだ、うちのハブ太郎をバラそう」ということになり、
専用のカニメと、ピタっと吸い付くようにマッチする21mmスパナで、ハブ太郎は分解されました。
この世に生まれて、まだ3回しか山道を走っていないハブ太郎でしたが、
意外にも体液がうす汚れておりました。
この際だからということで、カラダの隅々をまんべんなく覗いてしまいました。
コっ恥ずかしそうに、裸をさらけ出しているハブ太郎を哀れに感じたおじいさんは、やさしくフキフキした後、新しい体液をカラダの隅々に注入してあげました。
そして、おばあさんがやさしい声をかけながら、「また、元気に暴れ回るんじゃよ」と、6インチローターとコグを取付けてくれました。
すっかり元のかたちに戻ったハブ太郎は、喜びのあまり空転してしまいました。
「ジャーーーーーーーーーーーー」
よほど、新しくてサラサラな体液が気に入ったのでしょう。
以前よりも少しばかり大きめの声がでるようになりました。
生まれたばかりの時は、口ごもったような消極的な鳴き声でした。
そのせいで、元気なHOPE家といっしょに走る時は、誰の耳にも声が届いていなかったのです。
でも、これでやっとハドレー家伝統の「ジャーー」が出せるようになりました。
沢山走って、また声替わりしてしまった時は、
またバラしてやろうとおじいさんとおばあさんは誓いました。
めでたし、めでたし