サルサ野郎は考えた

Bike(ジテンシャ)のコトばっかり。主にMTBとグラベルとバイクパッキングね

第三のポジションができた

MTBってのは、本当に面白い。
この世に生まれてきて数十年も経って、すでに成熟した時期なんかとっくに過ぎているかと思いきや、未だに数年に一度、まったく新しい発明品パーツが出てきます。
しかも、コイツはこれから他メーカーも参入したくなるほど、数千円なのに旨味の多さはハンパない。

コイツとは、コレなり。
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2014年にこの世に生まれてきたという新生児!
名前は「TOGS」 なんかのツノとかの意味かと思いきや、
Thumb Over Grip System(親指ひっかけ式ニギニギシステム)との略語だそうな

まぁ、英語をスラスラ読んでもいい人はこちらを見ると「へぇ~」ボタンを3回くらい押してもいい気持ちになります。

すでに日本でもいろんな人が試しています。我がTeam Vassago JapanのMr.表彰台こと、よっちさんも、とてもわかりやすく、持論を唱えてメリットを解説してくれているので、上記の本国サイトよりも有益になるはずです。
しかも二本立ての記事。よほど彼自身も感激したにちがいない。
(こっちがインストール編、そして後編は実走編

さて、自分は、
コイツが馴染みのAltショップから発売が発表された瞬間に、「欲しい」とうより、「付けなければいけない」とさえ思いました。それは、私だけの理由があるんです。

じ、実は
まだ指が完治していないの。。。
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昨年8月にMTBレースの試走の時に、転倒して右手親指を捻挫して以来、可動域が著しく狭くなってしまい、しかも無理に伸ばすと関節がかなり痛いのであります。

なので、通常通りにグリップを握り、ダンシングしたり、段差を乗り越えたり、ジャンプを着地するなんて出来なくなってる自分。
痛さを避けるためには、親指をグリップに回さずに他の4本と同様にバーの上に載せるスタイルでないとだめになってしまいました。
もちろん、荒れた路面ではグリップできないしブレーキングも出来なくなるので、痛さをこらえて通常通りのグリップをしてしまうというザンネンな結末。

そんな私に救いの手を差し伸べてくれそうなグリップスタイルに期待しないわけがありませ~ん。

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グリップ(ERGON GS1)とブレーキレバー(XTR BL-M988)を少し間隔を空けて使う私にはTOGSが中間に入るクリアランスは十二分にありました。
SSなのでシフターも存在しませんし、将来的に装備するドロッパーシートポストのリモートスイッチもおそらく問題なく装着できるクリアランスがありそうです。

握り心地も悪くないですね!
手首を寝かせ気味に乗せる自分なので、よっちさんと同様にTOGSはほぼ垂直に立てるのがしっくりきました。
親指の先端や中間で握るというより指の付け根いっぱいに深く握るのが握力が生かされていると感じました。

そして、29erSS仲間の総勢5名で今年初のトレイルライドに出掛けてきました。
TOGSのインプレが中心な記事ですが、本音を言うと
ほぼ無風のポカポカトレイルは最高の瞬間の連続でした。
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本日29erSSFRデビューのYellowなVassagoデビューしたMさんもニッコリの連続でしたもんね~!

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Teriyaki風ブラウンの新型VerHauenを駆るAlt店主は久々の29erSS!


さて、TOGSインプレの続きです。
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乗車率が98%の比較的緩やかな登りと平地をつなぐ29erSSにとって気持ちよいトレイルの上では、実に90%ぐらいはこのポジションでもいけるくらいThumb Overのグリップ方式は自分にとって第3のポジションを与えてくれました。

1)ごく一般的なグリップポジション
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私は、肘を左右に張り出してグリップの最も端の部分を斜めに握るスタイル。
1フィンガーブレーキのXTRレバーの曲げを引っ掛けるようにして握ります。

2)第2のポジション
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真っ黒いグローブなのでよく写っていないのですが、実はバーエンドを握るかのように、グリップの先端部を縦に握ってます。
もちろん、ブレーキをほとんど必要としない激坂登坂のダンシング専用ポジション。
先端が平たいERGON GS1だからこそ意外にもこのポジションで握れちゃうのがお気に入り。手首の向きが変わるだけで使う筋肉が違うことが疲労を溜めない走り方になるのはいわずもがなですね。

3)そして、今回加わった第3のポジション
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驚いたのは、上記1)の通常グリップの最大握力の75%ぐらいはこのグリップでも発揮できるという感覚!!(これは個人差があるかもだけど)
なので、100%の全力を出さない里山トレイルライドであれば、超ガレガレの急坂ダウンヒルなシチュエーションでない限り、ゆるい下りでも十分に実用に耐えうるポジションかと思います。

ま、右手を怪我している自分なので、ほとんど痛みがないポジションができている感動のために、ちょいと盛っている評価基準かもしれませんね。

しかし、このThumb Overというグリップが増えたことは本当にメリットが高いというのも事実。
使う筋肉が通常グリップと違うんです。

親指を下に回す通常グリップだと、前腕の一番太くなる肘付近の筋肉が盛り上がるのがわかりますが、Thumb Overにしたとたん、その部分の筋肉の緊張が緩和されていきます。
つまり、自分の仮定ではThumb Overグリップだと、親指の付け根を中心とする手首までの力に頼る傾向になり、前腕全体には力が入りにくいということ。

ロードのドロップバーは、グリップできるポジションが5,6以上はあって、それぞれにメリットを生み出すのと同様に、フラットバーでもどんどんポジションが増えるのはいいこと。気になるのは独特の形状がもたらしてしまうシンプルさを損なう外見ですが、これだけメリットがあると、装着しないデメリットの方がでかいような気がします。



と、ここまでコイツがもたらしてくれたメリットを前面的に押し出しましたが、
若干感じる改善点も。

《ブレーキレバーとの距離》
TOGSを握らんがために、今までよりも内側をグリップすること自体、そんなにデメリットな気持ちはないのですが、4cm近くも内側を握るために、人差し指がブレーキレバーに触れる部分もかなり内側に寄ってきます。

すると、本来レバーの先端部に近い「曲げ」部分に人差し指が引っかからない状態になるため、少しハードなブレーキングでは指がレバーの上を滑っていく感覚がちょっと不安も。

これを回避する改善策は2点!
レバー、もしくは、グローブに滑りにくい材質のものにする。
自分の冬用グローブは特に滑り止めのコーティングが剥がれてしまいツルツルでしたので、これが不安感を増幅させた一因でしょう。昨今の上質なグローブは滑り止め効果の高いコーティングやグリップ力の強い天然皮革製品もあるので、次回のライドはこういったもので相性を確かめたいですね。

もう一つは、グリップの内側をカットすること。
使用中のERGON GS1ですが、自分の場合、最低でも内側2cmの部分は全く握ることがないんです。とはいえエルゴノミクスな形状なので、外側にいくにしたがって太くなっていきTOGSとの干渉問題もでてきます。
GS1とTOGSが干渉しない範囲を測定しつつ、5~10mmはカットすれば、よりレバーを握る位置が安定すると想像しつつ、今日はこのへんで。

次回は改善策を施した後のライドインプレを綴ろうと思います。

 Blog復活第二弾 

またまた長文コース、やっちまいました。

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