昭和のラジカセで蘇る思い出
ちょっと前に、とあるデパートでこんな展示があった。
思わず立ち止まって食い入るように眺めてしまった。
小学生の頃、最寄りの中型電気店でカタログを集め、お年玉を貯めてオーディオ機器を買うのに必死だった。あの頃は難しい専門用語もどんどん頭の中に記憶できたし、ノーマルとフェリクロームとクロームとメタルを音楽の種類別に使い分けしていた。
テレビ+ラジカセ=テレカセや、初代CDウォークマンも売っていた。
まだ色褪せてないし、重厚感と高級感は健在。
んぎゃ!!
LPのレコードプレーヤー付きもあったんだ! これは知らなかった。レコラジカセ?
CDが無かった頃、レンタルレコードからカセットテープにダビングするのがお決まりだったけど、これなら1台で完結しちゃうのだろう。
アナログなつまみが沢山ならんでいるところが当時の最高級ステータス。
さて、ウチにあったラジカセは
まず、アニキの所有はAIWA CS-75
カセットデッキのような電子タッチのボタン、ソフトイジェクト、そして今でも高級オーディオにあるような出力インジケーターのアナログメーター。
AIWAは、字体に落ち着きがあって大好きなメーカーだった。
そして、ワタシの愛機は、
AIWA CS-J50
アニキのラジカセに比べればかなりコンパクトだけど、DSL(ダイナミック・スーパー・ラウドネス)はなかなかいい音出してくれたし、左右別々のRecボリュームやDolby-Bもあったし、このランクのラジカセにしては低ワウ・フラッター:0.05%(低いほうがエライ)だった。
無録音状態をつくれるREC MUTEボタンによって、レコードの針が落ちてから鳴るパチパチ音をカットして、1曲目の始まる直前にMUTEボタンを離すのが得意技にもなった。
ちなみにオートリバースデッキは信用していなかった。
どうもヘッドがメカニカルに裏返しになるのには抵抗があったし、なんとなくB面の方がこもって聴こえた(ような気がする)
オーディオ、兼、音楽雑誌は鈴木英人さんの表紙のFM STATIONのみ!
毎号付録に付いてくるカセットレーベルを切り取り、時にはインデックスレターを用いて、お気に入りのテープには立派な装飾をしたもんだ。
英人の絵があるだけで、カンペンケースでもなんでも収集したくなるほど大好きだった。
今や、iTunesなどでDLするかPCにCDを読み込んで終わり。プレイリストにすることもあるけどレーベルを手作りすることは不要な時代になったもんだ。
これじゃ手作りのカセットテープを好きな人にあげることなんて、金輪際無いのね。
ああ、こんなイラストにマッチするようなお気に入りの曲を集めたカセットテープを、いつかまたつくってみたい。
音質なんてカセットテープクラスで十分。あの少しこもった音をまた聴いてみたくなったなぁ。